2026.10.16

お金にまつわる街を歩いて、金運アップも? 3つの神社をめぐる「かぶかや散歩」

こんにちは。兜LIVE!編集部です!


東京証券取引所を中心に、日本を代表する金融街として知られる日本橋兜町・茅場町。
この街とその周辺には、商売や財運、仕事運などにまつわる3つの神社が、歩いてめぐれる距離にあります。


商業の守護神を祀り証券界の信仰を集めてきた「兜神社」、強運厄除の神様として知られ「東京銭洗い弁天」の名でも親しまれる「小網神社」、そして万物の成長発展や産業全般を守護する神様を祀る「日本橋日枝神社」です。


兜LIVE!では、KABUTO ONEを起点に、神社や歴史ある建物、飲食店、公園などをめぐる「かぶかや散歩コース」を紹介しています。今回はこのコースに沿って街を歩き、3つの神社を中心に見どころをたどりました。


▪️兜LIVE! お散歩コース



取材に訪れたのは、よく晴れた土曜日の午前中。
足早に人が行き交う平日とはひと味違い、街にはゆったりとした空気が流れています。
カップルや小さな子どもを連れた家族が、リラックスした様子で街歩きを楽しんでいます。カフェのテラス席には、コーヒーを片手に食事や会話を楽しむ人たちの姿も。
「金融街」という言葉から思い浮かべるのとは少し違う、穏やかな兜町・茅場町の一日が始まります。


◆KABUTO ONEから、街歩きをスタート

散歩のスタートは、茅場町駅直結の「KABUTO ONE」。



オフィスに加え、ホールや会議室、飲食店、ブックラウンジなどを備えた、現在の兜町を象徴するランドマークです。低層階には街を訪れた人も利用できる施設が集まり、街歩きの起点にもぴったり。
1階のアトリウムで、ぜひ見ておきたいのが、渋沢栄一ゆかりの「佐渡の赤石」です。
1888(明治21)年、渋沢が兜町に邸宅を構えた際、日本経済の繁栄を願って置いたとされる縁起石。渋沢の転居に伴って三田綱町へ移されましたが、2017年、約110年ぶりに兜町へ戻りました。現在はこの場所で、街と渋沢栄一との深いつながりを伝えています。
すぐそばには、ベンチに腰掛けた渋沢栄一翁の等身大オブジェも。隣に座って一緒に写真を撮れる、人気のフォトスポットです。




同じく1階にある「GARDEN HOUSE COFFEE」は、平日は朝から夜まで、土日祝も日中を通して営業しています。
スペシャルティコーヒーに加え、デリプレートやピタサンドなどの食事も充実。朝の一杯からランチ、仕事の合間の休憩まで、さまざまなシーンで立ち寄りやすい都市型カフェです。


ここから少し歩くと、日本の株式市場の中心「東京証券取引所」が見えてきます。
館内の「東証Arrows」は、土日祝日は休館ですが、平日なら9名まで予約なし・無料で自由に見学できます。ニュースでおなじみのマーケットセンターや「上場の鐘」を間近に見ながら、証券市場の仕組みや歴史を学べる、大人にも子どもにもおすすめのスポットです。
事前に予約すれば、案内付きツアーや、仮想の市場で株式売買に挑戦する投資体験にも参加できます。
以前の取材では、実際に館内をめぐり、株式投資体験にも挑戦しました。東証Arrowsの見どころや楽しみ方を詳しく紹介しているので、ぜひこちらの記事もあわせてご覧ください。


【関連記事】
ニュースで見ていた“あの場所”へ 東京証券取引所「東証アローズ」を見学し、株式投資体験にも挑戦しました!


◆商業と証券の街を見守る「兜神社」

東京証券取引所の北側、日本橋川沿いへ進むと、首都高速の高架とビルに挟まれるような一角に、小さな「兜神社」が佇んでいます。



主祭神は、商業の守護神とされる倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。
兜神社と証券界との結びつきが深まったのは、1878(明治11)年。東京証券取引所の前身である東京株式取引所が設立されると、取引所が兜神社の氏子総代となり、この頃から証券界の信仰を集めるようになりました。
日本の証券市場と、これほど深く結びついた神社がある――。その由緒を知れば、企業経営や商いに携わる人はもちろん、株式投資をしている人も参拝してみたくなるのではないでしょうか。
筆者も投資をしているので、ここはぜひお参りしておきたいところ。しっかり手を合わせてきました。



参拝を終えて振り返ると目に留まったのが、大きな「兜岩」でした。



源義家が兜を掛けて戦勝を祈願した、あるいは兜を埋めたなど、由来には複数の伝承が残されています。この岩が「兜町」という町名の由来になったともいわれています。
兜神社は神職が常駐していない無人の神社で、社務所もありません。
お守りは東京証券取引所のお土産売り場で取り扱われていますが、品切れなどで入手できない場合もあります。御朱印は日本橋日枝神社で受けることができます。


◆歴史ある日証館から、鎧橋を渡って小網町へ

兜神社を出ると、すぐ隣に「日証館」があります。



渋沢栄一の兜町邸宅跡地に、1928(昭和3)年、東京株式取引所の付属施設として建てられました。かつては最多で35社の証券会社が入居。リノベーションを重ねながら現在も使われ、2024年には東京都選定歴史的建造物に選定されています。


館内には、チョコレートとアイスクリームの店「teal(ティール)」をはじめ、カカオの新たな可能性を探るラボ「nib(ニブ)」や、香りをテーマにした「フレグランスロビー」など、個性的な店やスペースが入っています。
tealの前には、この日、長い行列ができていました。
歴史ある建物が今も使われ、新しい店が人を呼び込んでいる。そんな光景にも、現在の兜町らしさを感じます。


日証館をあとにし、日本橋川に架かる鎧橋へ。



橋を渡れば、そこはもう小網町。日本橋川を挟んで兜町と隣り合う、歩いてすぐの街です。


◆想像以上の行列!人気の「小網神社」

橋の先を左に曲がり、道なりに少し歩きます。
交差点に差しかかる少し手前で「小網神社」の方へ目を向けると、長蛇の列が視界に飛び込んできました。



予想をはるかに上回る人の多さに、驚かされました。
列の長さから、参拝までには1時間以上かかりそうでした。この日は時間の都合もあり、参拝と境内の取材は後日に改め、外観と行列の様子を撮影してその場をあとにしました。



小網神社は、「強運厄除の神さま」として信仰を集めています。
また、「東京銭洗い弁天」としても知られ、境内の「銭洗いの井」で金銭を清め、財布などに収めておくと財運を授かるとされています。


◆平日の朝に、改めて参拝

土曜日の取材では参拝を断念したため、後日、平日の朝に改めて訪れました。
一粒万倍日など、参拝が集中しやすい日を外した朝でしたが、それでも次々と参拝者が訪れていました。



鳥居をくぐり、右手の手水舎で身を清めてから社殿に向かって、しっかりと手を合わせました。



現社殿と神楽殿は、1929(昭和4)年に竣工。現在は日本橋地区に唯一残る戦前の木造神社建築として、中央区の有形文化財に指定されています。
小網神社が「強運厄除の神さま」として信仰される背景には、戦時中の逸話があります。
第二次世界大戦の際、出征奉告祭に参列し、小網神社の御守を受けた氏子の兵士が全員生還したと伝えられています。さらに、東京大空襲でも社殿を含む境内の建物が戦災を免れました。
総欅造りの社殿で、とりわけ目を引くのが、向拝の左右に彫られた「昇り龍」と「降り龍」です。
「昇り龍」は参拝者の祈りや願いを神様へ伝え、「降り龍」は神様からの徳を参拝者に授けるとされ、強運厄除の象徴として崇められています。


昇り龍 

降り龍


参拝を終えて社殿を背にすると、右手に福禄寿が見えます。
福徳・人徳・財徳の「三徳」に加え、健康長寿の神様としても信仰される、日本橋七福神の一柱です。



社殿に向かって左側には、「萬福舟乗弁財天」と「銭洗いの井」。




せっかくなので、私も銭洗いを体験しました。1万円札を清めながら、財運アップを願いました。



銭洗いの井では、海外の紙幣を清めている人の姿も。境内では外国語で話す声も聞こえ、小網神社への関心の広がりを感じました。
小網神社は、曜日だけでなく暦によっても混雑状況が変わります。公式サイトによると、大安や天赦日、一粒万倍日、巳の日などは、平日でも参拝が集中するとのこと。
時間には少し余裕を持って。せっかくなら参拝の前後に、兜町・茅場町の街歩きもあわせて楽しんでみてください。


◆地域と産業の発展を見守る「日本橋日枝神社」

小網神社から歩いて「日本橋日枝神社」へ。



赤坂・日枝神社の摂社で、山王祭の際に神輿を迎える「御旅所」として、江戸時代から地域の人々に親しまれてきました。
御祭神の大山咋神(おおやまくいのかみ)は、山や水、大地を司り、万物の成長発展や産業全般を守護する神とされています。
境内には次々と参拝者が訪れていましたが、混み合うことはなく、私もゆっくりと手を合わせることができました。




境内で目を引くのが、天を仰ぐ珍しい上向きの狛犬。



関東大震災からの復興と運気上昇を願って奉献されたもので、この狛犬にあやかり、仕事運や財運、株価や営業成績などの上昇を願う「運気上昇祈祷」も行われています。




「株価上昇、自身のお株があがる」にちなんだ「かぶ守」も、金融街ならではのお守りとして知られています。


運気上昇祈祷限定の金色の「かぶ守」


◆食事と本でひと休み。街歩きの寄り道スポット

3つの神社をめぐったあとの食事や休憩には、KABUTO ONEに立ち寄るのもおすすめです。
1階の「KABEAT」は、日本各地の生産者から届く食材を、イタリアンやフレンチ、和食、中華などを得意とする料理人たちがメニューに仕立てるフードダイニング。約200坪の開放的な店内には大きなオープンキッチンがあり、ランチからディナーまで幅広い料理を楽しめます。


3階の「Book Lounge Kable」には約3,000冊の本が並び、兜町らしく「お金とライフスタイル」や経済・金融に関する本も充実。1時間からの時間料金制で、コーヒーや紅茶などのフリードリンク付きです。店内キッチンの食事は別料金ですが、11~13時に入場して一定額以上の飲食をすると、1時間分の入場料が無料になります。書籍を購入した場合も同様です。
今回は、阪本小学校に隣接する「坂本町公園」にも立ち寄り、休日の様子を見てきました。

この日は芝生広場が養生中で、立ち入ることができませんでしたが、公園には多くの人が訪れていました。



芝生の丘には、ござやシートを敷いてくつろぐ家族連れ。ベンチでは、本を読んだり、会話を楽しんだりする人の姿もありました。



散歩の締めくくりには、東京証券会館1階の「CAFE SALVADOR BUSINESS SALON」へ。
カフェとビジネスサロンが一体となった空間で、完熟豆を使ったこだわりのコーヒーや、野菜をたっぷり使ったランチ、お酒に合う軽食などを楽しめます。朝から夜まで幅広い時間帯に利用でき、茅場町駅にも直結。街歩きのあとに、ゆったりとひと息つくのにもぴったりです。




◆気になる場所をつないで、自分なりの「かぶかや散歩」を

今回、3つの神社をめぐって改めて感じたのは、兜町・茅場町という金融の街と、神社巡りの相性のよさです。
由緒や御神徳はそれぞれ異なりますが、商いやお金、仕事にまつわる神社を、この街の歴史に触れながら歩いてめぐる。そこに「かぶかや散歩」ならではの面白さがあると感じました。
神社をめぐる道中には、東京証券取引所や渋沢栄一ゆかりのスポット、歴史ある建物を生かした店、カフェや公園など、ふと立ち寄りたくなる場所が点在しています。
兜町・茅場町から小網町へ、小網町から金融街へ。鎧橋を渡れば、二つの街はすぐ隣。どちらを起点にしても、気軽に歩いてめぐることができます。
すべてのスポットを一度に訪れるのも、気になる場所だけを組み合わせるのも自由。曜日や時間帯によって街の表情が変わるのも、このエリアを歩く楽しさのひとつです。
“お金”にまつわる街を歩いたら、金運も少しアップするかも?
その答えは神様にお任せするとして、いつもとは少し違う日本橋の表情を探しに、自分なりの「かぶかや散歩」を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(取材・文・撮影 柴田幸恵)


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