ぐりとぐらのウラ ～大人だから妄想したい絵本～

こんにちは！はじまり商店街の島田です。
1月28日（土）、絵本を題材にした交流イベントを開催しました。

はじまり商店街では、定期的にイベントで集うことでコミュニティづくりの支援をしています。茅場町のカフェ等を中心に、読書をきっかけに参加者同士の価値観を共有する企画を行い、2019年から継続開催しています。ビジネスマンをはじめ学生や主婦の方など様々な人が集まる場。このイベントは兜町・茅場町と出会うキッカケにもなっており、個人のライフスタイルに合わせた参加ができるようにひと工夫。CAFE SALVADOR BUSINESS SALONでは出勤前の朝時間、Book lounge Kable（以下 kable）では仕事終わりの夜時間など、会場ごとにイベントの時間を変えています。そして今回、幅広い層の方に参加できるよう、絵本に注目したイベントを土曜日、お昼の時間から開催しました。

子供の頃に読んで、なんとなく覚えている絵本。読んだのか読んでないのかはあやふやだけど、なんか知ってる絵本。大人になってまた読み直してみたら、違って見えることもあるかもしれない…。大人になった今だからこそ、どこにも正解がない絵本から新しい発見や面白さを味わってもらいたい…。そんな想いから企画をスタートさせました。

今回テーマに選んだ絵本は「ぐりとぐら」。多くの世代で愛されている有名なお話です。

今回は満席（合計10名）の人数で開催。会場であるKableをよく利用している方、行ってみたかったがずっと機会を探していた方、よくはじまり商店街のイベントにも来てくれる方が集まりました。

参加動機は「みんなで同じ絵本を読んでみたい。」「どんな風に他の人が感じるのか気になる」「絵本の読みきかせをする時に使えるユーモアが欲しい」などなど。自分ひとりではなく、他の人と価値観を共有したい人が多い様子でした。

まずはぐりとぐらのストーリーをおさらい。野ねずみのぐりとぐら。森で大きな卵を見つけ、カステラを作る物語。やぁ！という口癖が特徴的。過去に読んでいたことは間違いないけど、細かい話の流れまでは覚えていない…そんな人も多かったので、事前共有した事で安心しながらイベントに参加できる雰囲気でした。

大人の妄想イベント。ウォーミングアップとして、絵本の表紙に吹き出しをつけて、参加者それぞれが妄想しながらどんな会話をしているかを考えてみました。ぐりやぐらの目線や立ち方に注目する人もいたり、性別のことに話が広がったりと。みなさん共通するのは彼らが気心知れた仲良しの関係という部分でした。

ウォーミングアップもそこそこに、いよいよ本番スタート。

まずは2つのトークテーマをみんなで決めました。

①物語で伝えたかったことのオモテとウラ

②この物語のスピンオフを作るなら？

以上の2つ。

他にも、ぐりとぐら…付き合うのはどっち！？など気になるテーマも。一冊の絵本でも楽しみ方が沢山あるものですね。

絵本を広げながら、トークテーマに沿ってみんなで妄想会議。ぐりとぐらの本筋は大きな卵をなんとか調理することと、おいしいカステラをみんなに振る舞うこと。その中の食事風景や調理の段取りの中にウラがあるのでは？といった意見も。最後に色んな動物と一緒にカステラを食べるシーンがありますが、その風景からここは本当に森なのか？と疑ってみることで盛り上がり、参加者同士のユーモアを共有する楽しい時間が流れていきました。フィクションの世界だからこそ得られる気づきもたくさんありました。

最後に今回の感想をみんなでシェア。これから自分なりの妄想で読み聞かせをしてみたい！という新しい楽しみを見つけた方もいました。

本のイベントというとすこし固いイメージもありますが、絵本の世界観の中でそれぞれの価値観を受け入れやすい和やかな雰囲気が参加者同士で広がる。人と人の繋がりをつくる上で、絵本イベントの可能性を強く感じた回でした。今回のようにトークテーマを設けるスタイルはもちろん、実際に絵本を作ってみる！なんてことをしてみても面白いかもしれませんね。

はじまり商店街では、様々なつながりのかたちを提案しています。また、つながりが一時的なものではなく、ずっと続いてほしいという願いをこめて、Facebookなどのオンラインの仕組みとも連携しながら「場」を育てています。今後もはじまり商店街では幅広いトピックの中から、これからの暮らし方、働き方、生き方のヒントになりそうなキーワードを取り入れてイベントを開催していきます。ぜひご興味があればご参加いただければ幸いです。

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