2024.12.04
こんにちは!兜LIVE!編集部です。
2024年10月11日(金)、東京のビジネス街・兜町にある坂本町公園で「坂本町公園しばふフェス2024」が開催されました。公園の芝生の上というリラックスできる空間で、極上のライブミュージックを楽しむことができる素敵なイベントです。この日は、ここ数日で一気に秋めいて、暑すぎず寒すぎず、絶好のイベント日和となりました。
今回は、このしばふフェスの模様をお届けします!
まず、会場となった坂本町公園についてご紹介しましょう。坂本町公園は、1889年(明治22年)に東京初の市街地小公園として開園した歴史のある公園です。東京メトロ茅場町駅から徒歩3分、東京駅からでも徒歩15分という都心にありながら、約5,200平方メートルの広さを誇り豊かな自然が広がります。園内には、「みんなの丘」と呼ばれる小高い丘や、睡蓮の池と公園内をぐるりと流れる小川があり、水遊びを楽しむ子どもたちの姿も見られます。また、桜、牡丹、睡蓮、エンジュなど季節ごとに異なる花々が公園を美しく彩ります。中央区立阪本小学校と中央警察署に挟まれ、周りを多くのビルが囲む、まさに都心のオアシスのような空間です。
公園は、2016年に阪本小学校の建て替えに伴い一旦閉園されましたが、2021年9月にリニューアルオープンしました。リニューアルに際しては、地元の町会や小学生を含む地域住民の意見を取り入れ、より地域に密着した公園として生まれ変わりました。広々とした芝生広場は、子どもたちがはだしで遊び回れるようにと丁寧に整備されています。
また、公園内にある「兜町・茅場町まちかど展示館」には、地域のお祭りで担がれるお神輿や山車が展示され、訪れる人々に地元の文化を伝えています。
さらに、坂本町公園のもう一つの魅力は、来園者に貸し出される「ござ」です。公園内に設置されたボックスから、誰でも自由にござを取り出して使うことができ、芝生の上でゆったりと寝そべったり、ピクニックを楽しんだりと、思い思いに心地よい時間を過ごすことができます。ござは通気性が良いことから芝生の呼吸を妨げず、サラッと心地よい肌触りが利用者からも大変好評です。芝生の保全のため、ビニールシートの使用は禁止されているので、ござの貸し出しはとてもありがたいですね!
公園の手入れは、中央区の他、毎週土曜日に地元町会と企業で構成される「坂本町公園未来グリーンクラブ」のメンバーが中心になって清掃活動を行っています。今回のしばふフェスの前日にも芝刈りが行われ、芝生はまさに刈りたてのふかふかです。
こうした地域一丸となった取り組みを通じて、坂本町公園は単なる都会の公園以上の存在となっているようです。公園を訪れる人々は、四季折々の自然と丁寧に手入れされた芝生を楽しみながら、地域の温かさも感じることができるように思いました。
さて、「坂本町公園しばふフェス」は、芝生の上でリラックスしながら音楽を楽しむイベントとして、2022年に初めて開催されました。今年で3回目となるこのイベントは、兜町と茅場町地域一体で形成される、「日本橋七の部連合町会」が主催となっており、地域住民や近隣で働く人たちを中心に、幅広い世代に人気を集めています。
今年のフェスでは、K.K.Band、BLACK THUNDER、中山拓海Music on the Lawnの3組のグループが出演し、各々が異なる音楽ジャンルで観客を魅了しました。
さらに、今回新たな試みとして、キッチンカーが2台出店し、会場で出来立ての温かい料理やアルコールを楽しめるようになりました。スパイスおでんやジビエフランクフルト、チキンオーバーライスといった魅力的なメニューが並び、買い求める人たちで大いに賑わいました。
ごみの分別もばっちりです!
筆者も取材後にチキンオーバーライスを購入して食べたところ、スパイスの効いた味わいにハマる人が多いというのも納得の美味しさでした!
フェスのオープニングアクトを飾ったのは「K.K.Band」です。茅場町や兜町にゆかりのあるメンバーで構成され、アコースティックギターでJポップの名曲を聴かせます。斉藤和義さんの「歩いて帰ろう」など、誰もが知るヒット曲が次々と披露され、会場は開始早々から手拍子で盛り上がり、皆さんノリノリです。
その後、イベントの企画運営に携わる町会会員企業関係者の2名がステージに登場し、挨拶に加えて歌声も披露。2人ともお上手!
続いて、町会会員企業の関係者女性2名による、あいみょんの「マリーゴールド」を美しいハーモニーで歌い上げ、会場全体が温かい空気に包まれました。
お二人にバラの花が贈られました!
次に登場したのは、下町出身のロックバンド「BLACK THUNDER」。今年5月に1stシングルでワールドデビューを果たし、今メキメキと頭角を現している注目のバンドです。オリジナル曲を交えながら、エネルギッシュな演奏が続き、フィナーレはウルフルズの「バンザイ ~好きでよかった~」で飾りました。観客の手拍子と熱烈な拍手で会場は一層盛り上がり、坂本町公園は音楽の熱気に包まれました。
ここでオープニングアクトが終了し、開演準備に入ります。
因みに筆者は、いろんな角度からフェスの様子を写真に収めようと公園内を歩き回っていたのですが、その途中でござに座る見知らぬ女性が「ござ半分空いているのでお隣どうですか?」と声をかけてくださり、その優しさに感激しました。フェス全体に漂う温かさや、参加者同士の自然な交流が、このイベントをさらに特別なものにしているように感じました。
辺りが薄暗くなってきた17時半、第2部のスタートです。山本泰人区長、辻清人外務副大臣、石島ひでき都議会議員、そして地元企業を代表して平和不動産株式会社のご挨拶が続きます。皆さんお話が簡潔で、さすがのスピーチです!
特に印象的だったのは、中央区の若年層人口が増加しているというお話の中で、「子どもたちが大人になった時に、しばふフェスを思い出してもらえるようなイベントにしたい」という言葉。地域とのつながりを大切にし、このフェスが地域の伝統として続いていくことを目指している姿勢を感じました。
最後に、この公園をいつもきれいにしてくださっている坂本町公園未来グリーンクラブの柴俊明運営委員長の開会宣言で、いよいよ第2部の演奏が始まります!
今回のメインを飾るのは、サックス奏者・中山拓海さん率いる「中山拓海Music on the Lawn」。日本語に訳すと「芝生の上での音楽」です。Music on the Lawnは、芝生の上で行われる音楽イベントを指す際に一般的に使われる英語で、開放的な屋外の環境で音楽を楽しむコンセプトを強調しています。
「中山拓海Music on the Lawn」は、今回のしばふフェスのために特別に編成されたバンドです。リーダーの中山さんは国立音楽大学を首席で卒業し、海外でも活躍する実力派アーティスト。他のメンバーも実力派揃いで、トロンボーンの石橋采桂さん、ピアノの豊秀彩華さん、ベースの佐藤潤一さん、ドラムの村上和駿さん、そしてボーカルのRemiさんが、息の合った見事な演奏を披露してくれます。
特に印象的だったのは、中山さんがこのフェスのために絶対に演奏すべきと選んだ「Lawns(芝生)」。まさに芝生の上で聴くにふさわしいジャズの名曲です。一つ一つの言葉を慈しむように歌うボーカルと演奏に、観客は静かに耳を傾け、音楽に酔いしれました。公園を囲むビルが生み出す自然な音響も素晴らしく、ジャズの音色がまるで音楽ホールにいるかのように響き渡ります。
そして最後に披露されたのは、槇原敬之さんの「どんなときも」。Remiさんが男性ボーカルを見事に歌い上げます。
会場全体が感動で包まれる中、アンコールの声と手拍子が続きます。
そしてアンコールでは、ルイ・アームストロングの名曲「What a Wonderful World(この素晴らしき世界)」が演奏されました。この曲の歌詞は、緑豊かな木々や青空、白い雲など、美しい自然の風景を讃えながら、「なんて素晴らしい世界なんだ」という感嘆の気持ちを表現しています。そして、赤ちゃんの泣き声や成長への期待が描かれ、未来への希望が込められた温かいメッセージが響きます。その歌詞は、まるで坂本町公園の風景そのものを描いているかのようで、この場所に集まった人々の心と見事に重なり合い、フェスのフィナーレにふさわしい感動的なパフォーマンスとなりました。
イベント終了後、運営チームと来場者が協力してゴザなどを片付け、公園はすぐに元通りの状態に整えられました。地域の人々が坂本町公園を大切する思いが垣間見え、参加者全員が気持ちよくイベントを終えることができました。
「坂本町公園しばふフェス」は、大人も子どもも楽しめるイベントとして、多くの人々に愛されています。芝生に座り、そよ風を感じながら聴く音楽の心地よさは格別です。年々進化を遂げ、ますますパワーアップしていると評判のこのイベント。すでに来年の開催が待ち遠しく感じられます。
出演者や運営の皆さま、素晴らしいイベントをありがとうございました!
坂本町公園では、他にも季節ごとにさまざまなイベントが企画されています。今後もこの公園でどんなイベントが開かれるのか、目が離せませんね!
(取材・撮影:柴田幸恵)
******************
▼兜LIVE!(かぶとらいぶ)
人と歴史と未来をつなぐ応援プロジェクト兜LIVE!では、たくさんの方が兜町・茅場町に親しみを持っていただけるような楽しく勉強になるイベントを企画・実施していきます。FacebookやInstagramをフォローして最新情報をチェックしてくださいね。
・Facebook
・Instagram
・X(旧Twitter)
×
兜LIVE!について
運営 |
一般社団法人日本橋兜らいぶ推進協議会 |
---|---|
代表者 |
藤枝昭裕 |
住所 |
〒103-0026 |
連絡先 |
support@kabuto-live.com |