2018.10.25

「Emerging "JAZZ" Musician」が大集結! 日本金融の発展のキーはJAZZ!?

こんにちは!

兜LIVE!編集部です。
 
9月29日(土)、「証券・金融のまち」そして「事始めのまち」である日本橋兜町にそびえる東京証券取引所にて、『Jazz EMP@Tokyo Financial Street 2018』というイベントが開催されました!
今回のイベントは、日本のいわば「ウォールストリート」こと兜町の象徴である東京証券取引所の東証ホールを会場に、未来のジャズシーンを担う実力派若手ミュージシャン(EM=Emerging Musician)達5組と、スペシャルゲスト1組が集結し、演奏を披露するというものです。



雨にも関わらず、会場には多くの観客が来場。大盛況だったイベントの内容をたっぷりお伝えします!


【プログラム内容】


1.          寺井雄一グループ


~主催者側挨拶~ 東海林正賢さん

(日本橋兜町・茅場町JAZZフェスティバル実行委員会 副委員長)


2.          KKJTrio with 真野崚磨


3.          中山拓海(たくみの悪巧み)


4.          寝占友梨絵バンド


5.          山田拓児クインテット


~主催者側挨拶~ 有友圭一さん

(日本橋兜町・茅場町JAZZフェスティバル実行委員会 委員長)


~スペシャルゲスト挨拶~ 原 朋直さん

(洗足学園音楽大学 教授)


6.          Tomonao Hara Group


 250人以上のジャズファンが来場!

 当日は朝からあいにくのお天気でしたが、12時半の開場時間前から会場前で待つ人の姿も。
 
そして、会場に入ると250席分の座席がずらり。13時の開演に向けて時間が経つにつれて徐々に席も埋まり、開演時にはほぼ満席に近い状態になっていました。
 
今回のイベントに参加された方々は、20~30代の若い世代というよりも中高年の方が多い印象。職場の同僚と一緒に、ご夫婦一緒に、また外国人同士で来場されている方も見られました。


 
ダイナミックな演奏でトップを飾った「寺井雄一グループ」


トップバッターは、寺井雄一さん率いるグループ。
 
「兜町、そして東京証券取引所で初めてのジャズ」に期待を膨らませる観客のみなさんが待つ中、始まった演奏は、想像を遥かに超えるほどダイナミック。これまで持っていたジャズのイメージを覆されるくらいインパクトがありました。


 
主催側から今回のイベント開催へ込めた想いも


1組目の演奏が終わったあと、主催者である日本橋兜町・茅場町JAZZフェスティバル実行委員会の副委員長である東海林正賢さんからご挨拶がありました。
 
日本では、「金融」と「ジャズ」は一見意外にもみえる組み合わせですが、アメリカやヨーロッパ諸国などでは珍しくないことのようです。東海林さんも、「活気のある金融の街には必ずといっていいほどジャズが流れている。兜町もジャズで盛り上げて、最終的には日本経済の発展にも貢献していきたい!」と熱くコメント。
 
今回のイベントはその第一回ということで、今後本当にそうなっていくといいですね!


 
熱きパフォーマンスを披露してくれたKKJ Trio with 真野崚磨


2組目は、「KKJ Trio with 真野崚磨」。「KKJ Trio」というピアノをメインとしたトリオにサックスプレイヤーの真野さんが加わったジャズカルテットです。


若さ溢れるアップテンポな演奏は、観客も思わず息をつくのを忘れてしまうほど。ピアノを弾いていた武本さんも、演奏に熱が入ってしまったのか、着ていたジャケットを脱ぐほどダイナミックで躍動的なパフォーマンスが印象的でした。4曲目の最後の演奏が終わると、会場は熱気と拍手でいっぱいに包まれていました!
 


ユニークさが際立つ演奏で会場を湧かせた、たくみの悪巧み



3組目は、真っ赤なセットアップのスーツで登場した中山拓海さん率いる「たくみの悪巧み」のバンドメンバー達。「たくみの悪巧み」なんてとってもユニークなバンド名ですよね。司会者が紹介する際に名前のところで言い間違いがあり、メンバーたちも苦笑い。会場も和んでいました。
日本語ならではの洒落をたくみに(!?)あしらったバンド名ですが、国際的に活躍するほどの実力派グループ。ちなみに演奏した曲は、全て中山さんが作曲したオリジナル曲なんだとか。
独自性に富んだソリッドな演奏に観客も大満足のようでした。
 
ここで前半の部が終了し、少し長めの休憩。
その間に会場入り口では、演奏者の方々のCDが売られ、演奏を終えた出演者たちから直筆のサインをもらえるブースもありました。ファンにはたまりませんね。
 
休憩スペースでは、「大人がジャズを楽しむにはやっぱりお酒!」と言わんばかりにクラフトビールとおつまみの販売コーナーもありました。(笑)

 


後半のトップバッターはジャズ界の歌姫、寝占友梨絵


少し長めの休憩をはさんで、4組目は、今回のプログラム唯一のヴォーカリスト、寝占友梨絵さん。ピアノとウッドベースの演奏をバックに美しい歌声を披露してくださいました。

一曲一曲、演奏前に曲紹介をしてくれたのですが、それがなんとも興味深い。


曲のほとんどは洋楽だったのですが、曲名とその曲名に込められた想いや作曲時の時代背景なども語ってくれたので、観客もその情景を思い浮かべながら聴いていました。
  
唯一のヴォーカルジャズということもあり、インストゥルメンタルとは違う魅力を楽しむことができました。
 

選りすぐりのメンバーによる豪華クインテット!


プログラムも後半に入り、この時間帯に一番観客が入っていたようでした。
 
5組目は、山田拓児さん率いるクインテットバンド。アルトサックスとテナーサックスというダブルサックスで、演奏中の両者の掛け合いがなんとも絶妙でした。
MCトークでは、山田さんが「ジャズ界で若手は何歳までなのかが曖昧」という話から、「自分は若手というより中堅かも……」と言って笑いをとるシーンも。
そんな自称「中堅」というだけあって、落ち着いた曲調と奥行きを感じる演奏にこちらも納得。また、同じメンバーで長年一緒にやってきているということで、5人の息はピッタリ。その素晴らしいハーモニーは、とっても聴き心地の良い演奏でした。
最後には、モロッコの音楽から影響受けたという5拍子の独特のリズムを刻む曲を披露。トークなども含めて色々な要素の入ったステージに、観客は大いに盛り上がりを見せていました。



フィナーレを前に実行委員長からイベント開催の秘話を披露


最後の演奏を前に、実行委員長の有友さんからご挨拶がありました。
 
このイベントを開催するきっかけは、有友さんが、現東京都知事の小池百合子さんから「東京を金融の中心地として世界に発信するためにはどうすればよいのか」というお題をもらったことだったと言います。
 
有友さんご自身もかつてはジャズミュージシャンを志していたことや、世界各国の国際金融都市での長年に亘るビジネスの経験から、先の副委員長の東海林さんのお話にもあったように、「イノベーティブな場所には必ず芸術、音楽がある」、ということに着想を得て、今回の「金融」×「音楽」という、斬新なイベントを開催するに至ったそうです。
 
そして、兜町、茅場町との関係が深い証券会社、金融機関を始めとした多くの協賛企業や金融に関係する仕事に従事している方に来場してもらうことで、それらの方々に、このイベントに参加した才能に溢れた若手ジャズミュージシャンの今後の活躍を応援していただきたい、という想いが込められているのだとか。
 
今回のイベントをきっかけに、出演していた若手ミュージシャンたちがさらに活躍の場を広げてくれれば、本当に素晴らしいことだと思います。



ジャズ界の発展を願う原さんからの熱き挨拶

そして、今回のイベントのアドバイザーとしての役割を果たされ、フィナーレを飾る原朋直さんからも演奏前にご挨拶がありました。

 
原さんは、1990年代に日本ジャズ界に巻き起こった若手ミュージシャンによる一大ムーブメントのパイオニア的存在。現役のジャズミュージシャンとして活動しながら、洗足学園音大で教授として教鞭もとり、若手ジャズミュージシャンの育成を精力的に行っていらっしゃいます。ご挨拶の中にも「どうにかして若手ミュージシャンを支援していきたい」という原さんの優しく熱い想いを感じました。
 
中でも、会場の笑いを誘った「(財力で)応援して、口出すな」 という一言は、半分冗談でありながら、一方で若手の豊かな才能をどうにかして成長させ、経済的な面でも成功してほしいという本音も含まれていたのではないかと思いました。
 

想いを演奏とともに!イベントのフィナーレ



Tomonao Hara Groupの演奏曲は全て原さんのオリジナル曲で、それぞれの曲名とその曲の紹介があったのですが、どれもユニークな曲名ばかりで、紹介があるたびに観客は興味深く聞き入っていました。
そして、さすが日本を代表するトランぺッターとそのバンドメンバー!ジャズシーンをリードする熟練したテクニックとクオリティで、貫禄たっぷりの圧巻の演奏でした。

原さんご自身も「ジャズ界はどこまでを若手というのかが曖昧」と仰っていましたが、経験豊富なメンバーで構成され、まさにフィナーレを飾るにふさわしい素晴らしいセッションでした。
 

おわりに


6組のグループということもあり長時間に亘るイベントでしたが、全ての演奏が魅力的で充実していたこともあって、あっという間に終了してしまったと感じました。ジャズのコンサートは、クラシックのコンサートと違い、演奏中にメインの奏者が変わったり、メインのパートを弾いた後には決まってその演奏者に対して拍手を贈ったりするなどの楽しみ方が一般的です。ジャズのコンサートに慣れていない人には、拍手のタイミング(メイン演奏の途切れるポイントやソロの後)がどこなのかが分かりづらいのですが、慣れた観客の方はそのタイミングが絶妙で感心しました。憶測ですが、ジャズの好きな方はみなさん日頃からコンサートやライブに足繁く通ってらっしゃるんですね、きっと(笑)
 
出演組数が多かったこともあり、それぞれの持ち時間が30分程度とそれほど長くはなかったので、「もっとゆっくり聞きたかった」と思った方も多かったでしょう。
 
今回出演されたみなさんは普段様々な場所で演奏活動をしているので、これを機に気に入ったグループのコンサートやライブに足を運び、応援することになれば、このイベントを開催した意義があるものと思います。
兜町という金融の街とエンタテイメントの要素の強いジャズという、一見異色に見える組み合わせですが、音楽という一般の方にも親しみやすいものを入り口として設けることで、金融や兜町のイメージをより身近なものへと変えてくれるのかもしれません。
 
今後も兜LIVE!では、このような街のイベントの情報を発信していくことで、兜町・茅場町や金融にあまり縁がなかった人たちにも、この街を知ってもらうきっかけづくりを行なっていきます。
 
この街で今後開催されるイベントに、引き続きご期待ください!


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