2026.07.21
こんにちは! 兜LIVE!です。
日本橋兜町・茅場町エリアでは、2026年7月10日(金)〜7月31日(金)の22日間、グリーン(緑・自然)と共にあるライフスタイルを提案するイベント「LIVING GREEN FES vol.4」が開催。地域の企業や商店会、飲食店、町会などと連携しながら、期間中は8つのGREEN PROGRAMSが展開されました。

今回、兜LIVE!編集部は、そのプログラムのひとつである、株式会社プレナス主催「都会の真ん中で、お米のひみつを探そう! クイズに挑戦!炊いてみよう!見てみよう!食べてみよう!」の午前の部に参加してきました。その様子をレポートします!

会場に到着すると、まずはプレナスの八谷さんによるミニレクチャーからスタート。「お弁当のほっともっと」「定食のやよい軒」でおなじみの株式会社プレナスは、実は「お米」への強いこだわりを持つ会社です。
1980年から「ご飯」をとても大切にし、食べもののお店を増やしてきたというプレナス。「ほっともっと」と「やよい軒」だけで、1年間に約1億8千万人ものお客さまが利用し、提供するお弁当・定食は約3億食にのぼるそうです。使用するお米の量は、なんと日本で1年間につくられるお米全体の約0.4%というから驚きです。
お米へのこだわりも徹底しています。国産米だけを選び、栄養価の高い「金芽米」に精米し、安定したおいしさのためにブレンド、機械と人の目で毎日品質をダブルチェック。新鮮なお米を店舗まで届け、店舗ではガス釜で炊き立てのご飯を提供しているのだとか。こうしたこだわりが実り、「ほっともっと」の人気メニュー「のり弁当」と「ほっともっとのごはん」は、2025年「FOOD PROFESSIONAL AWARD」、2025年「ジャパン・フード・セレクション」、2026年「モンドセレクション」の3賞を受賞する「三冠」を達成したそうです。
ちなみに「ほっともっと」は持ち帰り弁当チェーン店舗数No.1(2,421店舗)、「やよい軒」は定食屋チェーン店舗数No.1(376店舗)。「やよい軒」は海外にも店舗を広げ、世界中の人たちにおいしいご飯を届けているそうです。※2026年6月末時点

まず取り掛かったのは、お米の準備です。炊き上がりまで時間がかかるため、クイズや見学の前にお米と水を計量し、炊飯器にセット。今回使用したのは、プレナスがこだわり抜く「金芽米」です。

炊飯のコツは、お米と水をきちんと計ること。お米1合(米用計量カップ1杯・180ml)は約150gですが、金芽米の場合は精米の工程が異なるため約140gになるのだそう。水の量は米の体積の約1.2倍、重量で計るなら約1.5倍が目安です。炊飯器の場合は浸漬時間込みで設定されているため、あらかじめ浸け込んでおく必要はなく、計量してそのままスイッチを入れればOKとのこと。意外とシンプルな工程に「これなら家でも実践できそう」という声も聞こえてきました。

準備が整ったところで、お米にまつわるクイズに挑戦。「お茶わん一杯のご飯には何粒のお米が入っている?」という問題の正解は3000〜3500粒。そして「日本人は1年間にお茶わん何杯分のお米を食べている?」の正解は700〜799杯。どちらも大人にとっても意外な数字で、会場の子どもたちだけでなく、編集部も思わず「そんなに!」と驚いてしまいました。ちなみに日本で一番お米を作っている都道府県は新潟県。この日はほかにもお米の品種や産地にまつわる問題が次々登場し、みんな頭をひねりながら楽しそうに答えていました。

途中では、お米ができるまでの工程もクイズ形式で紹介。「籾(もみ)」を一粒ずつ稲穂からはずしていく「脱穀」、固い籾殻を取り除く「籾摺り」を経て「玄米」になり、最後に「精米」されて私たちが普段目にする「白米」になる——という一連の流れを、実際の稲穂を使った籾摺り体験を通して学びました。かたい籾に守られていたお米が、少しずつ姿を変えていく様子に興味津々。籾殻を取った玄米と精米された白米の色を比べたり、お米のできる様子を直に体験できる貴重な機会です。
またクイズの中では、田んぼが持つ役割についても紹介。お米を育てるだけでなく、カエルやどじょう、メダカなど多くの生きものの棲みかになっていること、そして雨水をためることで洪水を減らす役割も担っていることなど、田んぼの多面的な機能を学ぶ機会にもなりました。日本の年間降雨量は世界平均のおよそ2倍という中で、田んぼが「天然の貯水池」として街を守っている、という話も印象的でした。
クイズのあとは、プレナスのオフィス内を見学。実は、茅場町とプレナスには思いがけず深いご縁がありました。

当時の看板の複製
プレナス創業者・塩井末幸氏の祖父にあたる塩井民次郎氏は、1886年(明治19年)、日本橋区南茅場町(現在の茅場町1丁目、日枝神社日本橋摂社内)に西洋料理店「彌生軒(やよいけん)」を開業しました。宮中の晩餐会や式典の料理も手がけた上野精養軒で腕を磨いた民次郎氏が構えたこの「彌生軒」こそ、現在プレナスが展開する食の事業の原点なのだそうです。幼少期を茅場町で過ごした文豪・谷崎潤一郎の著書にも、「なじみの西洋料理屋」として登場するというから驚きです。

明治・大正期のグラフ誌の「風俗画報」でも彌生軒が紹介されている
そして、この「彌生軒」の名は、現在プレナスが展開する定食チェーン「やよい軒」に受け継がれています。実に約140年の時を経て、茅場町から生まれた店名が、今も全国で使われ続けているのです。ちなみに、現在プレナスの東京拠点が入る「日本橋弥生ビルディング」は、2004年(平成16年)、かつて彌生軒があった場所からほど近いこの地に竣工したのだそう。まさに、プレナスの「食の精神」が結びつけた必然といえそうです。

このほか、オフィス内には巨大壁画「棚田の四季」も展示されています。元内閣総理大臣で、現在は芸術家(書画や陶芸)として活動する細川護熙氏が手がけた作品で、春夏秋冬の棚田の情景を、2m×1mの和紙60枚に描いた墨絵で表現。天井高8.5mのアトリウムの四方をぐるりと巡る、壮大なスケールの壁画です。

もう1つ上の階から見下ろすとまた違った迫力が

そしてもうひとつが、ビルの屋上にある「田んぼ」。プレナスは2020年から、茅場町オフィスの屋上に約20㎡の田んぼを設け、地元・中央区立阪本小学校の5年生たちと一緒に米づくりを行う「茅場町あおぞら田んぼプロジェクト」に取り組んでいます。都心のビルの屋上で、子どもたちが田植えから稲刈りまで体験できるこの取り組みは、今年で7年目を迎えているそうです。証券会社やオフィスビルが立ち並ぶ茅場町の一角に、こんな身近な「田んぼ」があるとは驚きでした。
見学を終えてオフィスに戻ると、ちょうど炊飯器からいい香りが。
ご飯が炊けたあとに大事なのが「ほぐし」の工程です。むらしが終わったらすぐに炊飯器のふたを開けて、全体を混ぜて余分な水分を飛ばすのがふっくらおいしく炊き上げるコツなのだそう。炊き上がったあとそのままにしておくと、釜の内側の水蒸気がご飯に吸収されて水っぽくなってしまうため、この「すぐ混ぜる」がポイントなのだとか。教わったとおり、炊き上がったらすぐにふたを開けて、しゃもじで優しくほぐすように混ぜていきます。ふわっと立ちのぼる湯気とお米の香りに、会場のあちこちから歓声があがりました。

試食は「五感で味わう」のがテーマです。まずはご飯だけを一口。舌(味蕾)で味わうのはもちろん、目(視覚)でつやを楽しみ、鼻(嗅覚)で香りを感じ、脳でそのおいしさを実感する——という、五感をフル活用した味わい方が紹介されました。何もつけなくても、口に運ぶとふわっと香りが広がりおいしい金芽米。

続いて塩をひとつまみかけて食べると、これは甘味を引き出す組み合わせなのだそう。実際に一気に味に深みが増したように感じられました。そして最後にだしをかけると、うま味が加わってもうそれだけでごちそうに。同じお米でも、味わい方によってこんなに表情が変わるのかと、驚きの連続でした。
普段なんとなく口にしているお米ですが、育て方や炊き方、味わい方までじっくり向き合ってみると、新しい発見がたくさんありました。お米について改めて考える、良いきっかけになったイベントでした。
夏休みに親子でお米について学んでみませんか?
8月8日㈯、プレナス茅場町オフィスにて研究者・ジャーナリストのたにりり氏を講師に迎え、お米の基礎知識や稲穂からお米を取り出す体験、4種類のお米の食べ比べなどを通して、日本の米文化を楽しく学べるお米のワークショップを開催します。

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