2020.09.18

はじまり商店街「茅場町てくてくレディオ #4 日本酒で繋がる人と場所 〜日本橋兜らいぶ推進協議会 代表理事と語る~」を開催しました。

こんにちは。はじまり商店街です。

8月20日(木)、茅場町のCAFE SALVADOR BUSINESS SALONにて「茅場町てくてくレディオ #4 日本酒で繋がる人と場所 〜日本橋兜らいぶ推進協議会 代表理事と語る~」を開催しました。


◎CAFE SALVADOR BUSINESS SALONのオンラインイベントも第4回目に


新型コロナウイルスの影響は長引いており、なかなか多くの人が集まるイベント開催は難しくなっています。一方で、はじまり商店街と茅場町のCAFE SALVADOR BUSINESS SALONでは平日昼に発信するオンラインイベント「茅場町てくてくレディオ」シリーズを定期的に続けています。直接イベントでお会いできなくても皆さんとお店との接点作りをしながら、お店の事を知っていただき、合わせて茅場町も知っていただきたい。そして、たまたま近くに来てコーヒーを飲みたいなと思った時に、気軽に立ち寄っていただける場を作りたい―そんな思いで、はじまり商店街の共同代表 くまがいけんすけとコミュニティビルダーの小野寺真子がナビゲーターとなり、茅場町・兜町エリアにて活動される方をゲストにお迎えして街の魅力を発信しています。


第4回目のキーワードは「日本酒」、ゲストは、日本橋兜らいぶ推進協議会代表理事の藤枝昭裕さんでした。江戸時代には酒問屋で賑わっていた「日本酒の聖地」ともいえる兜町・茅場町エリアにて、日本酒イベント「日本酒を蔵元トークとテイスティングで楽しむ」をこれまで25回、加えて夏のイベントを2回開催してきました。藤枝さんの日本酒を通して街と人をつないできた今までの活動や、ご自身の話をお聞きし、あっという間の1時間となりました。





◎日本酒が苦手だった学生時代から、本当に美味しいお酒を知った東北赴任時代へ


藤枝さんの学生時代はラグビーに明け暮れる日々でした。厳しい体育会の人間関係の中では日本酒を美味しく味わうという習慣もなく、日本酒が苦手なまま社会人を迎えました。


転機が訪れたのは、日本銀行に入行して東北に赴任した時です。山形で「いいお酒を飲ませてやるから」と言われて疑心暗鬼の中、本当に美味しい日本酒と出会い(なぜか銘柄は静岡県掛川の「開運」だったそうですが)、開眼して、美味しい日本酒を求めて全国を旅するようになります。


当時は2000年代前半、まだ雑誌でも日本酒特集は少なく、全国の酒蔵さんが後継者不足に苦しんでいたり、経営が大変なところも多かった時代です。藤枝さんは北は青森、南は佐賀まで全国の酒蔵を巡りながら地域における酒蔵の重要性を認識しました。




イベントでは藤枝さんから「日本酒とは何か?」という核心をついた質問がありました。

藤枝さんの答えは「日本酒は日本の重要な文化である」。フランスではワインの飲み方を大人になる若者に教えたり、ワインの生産地として有名なボルドー地方では「ボルドー・マラソン」というワイナリーをめぐるマラソンがあって、地域のワインを観光資源としてしっかりとアピールしています。日本酒もそのように、日本の地域文化としてしっかり根付いてほしいという願いを持っているのです。


◎蔵元さんの生の声が聞けるトーク&テイスティングイベントは大人気


2017年、藤枝さんは日本橋兜町・茅場町の街づくりに参画するために平和不動産に転職します。この街はオフィス街ではありますが、土日はほとんど人通りがありません。そこで、土日に人が集まって欲しいと日本酒イベント「日本酒を蔵元トークとテイスティングで楽しむ」を開催するようになりました。


酒問屋街、という歴史のある日本橋兜町・茅場町、そして蔵元さんの参加するイベントということで、日本酒イベント「日本酒を蔵元トークとテイスティングで楽しむ」は毎回大人気。蔵元さんから直接聞ける話はイベントに厚みをもたらしてくれますし、その話を聞けば地域に対して興味を持ち、訪問したくなります。日本酒を通じて地域の自然や食べ物などとの関係を作っているのです。


これだけのイベントが継続され、飽きられないのは、日本酒がブームではなく文化としてライフスタイルを豊かにしてくれるものだからです。藤枝さんが重視しているのは「必ず蔵元さんが来てくれるイベント」という点を守って、とにかく継続すること。お客さんを多く集めることを目的とせず、イベントの質を保っていることが人気イベントとして続いている秘訣なのでしょう。



イベントに来ていただく蔵元さんは、原則的に藤枝さんが実際に蔵を訪れています。酒販店や飲食店以外のイベントには参加してもらえないことも多い中、藤枝さんが実際に足を運んで築き上げた関係性があるからこそ、蔵元さんに来てもらえるイベントとなっているのです。


◎茅場町・兜町エリアから中央区全体で日本酒を盛り上げたい


東京の不思議なところは、街が細分化されているがゆえに、たった数キロでも客層が大きく変わるところです。今では東京の至るところで日本酒イベントが開かれるようになりましたが、兜町・茅場町においては先駆者的な存在です。新宿でのイベントに来る人が茅場町には来ませんし、茅場町でのお客さんは茅場町でイベントを知った人であったり、近辺の人が多いのです。




また、東京証券取引所の存在も蔵元さんに喜ばれています。東証への上場後初取引の際に5回鐘を鳴らすのは、「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」に由来するもの。企業の繁栄にはお酒の原料となる「穀物」が重要な役割を果たしているのです。そこで東京証券取引所でも五穀豊穣とお酒のイベントを行い、取引所のティッカーに協賛してくれた酒造メーカーの蔵名・銘柄・代表者名を流して大好評となりました。


このようなイベントが開催されたことや、エリアの再開発がきっかけで、兜町・茅場町エリアの土日の人の流れが変わりつつあります。3年前には街バルイベントをやっても参加してくれるお店が少なかったのですが、徐々に増えてきそうです。お隣の町、人形町の新川屋佐々木酒店が中心となり、福徳神社で大きな日本酒イベントが数年前から開催されており、藤枝さんは、将来的には中央区全体で日本酒イベントを開催することも目標(夢)としています。


来年2021年には兜町・茅場町エリアにゆかりの深い渋沢栄一が大河ドラマに取り上げられることもあり、このエリアはもっと注目を集めるでしょう。日本酒イベント「日本酒を蔵元トークとテイスティングで楽しむ」はしばらくの間オンラインでの実施となりますが、お酒が人をつなぐイベントであることには変わりません。このエリアが金融街としてだけでなく、人がつながる場所として発展していく、そんな可能性を感じたイベントとなりました。



▼はじまり商店街のイベント詳細はコチラ


日本酒イベント「日本酒を蔵元トークとテイスティングで楽しむ」

▼過去開催したレポートはコチラ


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