2021.12.24

兜LIVE!かぶかや・ヒューマン #16 「日本生産者食堂KABEAT」下山利幸さん

12月6日、兜町に「日本生産者食堂KABEAT(カビート)」がオープンしました!生産者食堂ってどういうこと?食堂ってどんな感じ?店長・バイヤーの下山利幸さんにお話を伺いました。


◆全国の食材を使った「新しいカタチの食堂」

―― 下山さん、はじめまして!オープン前のお忙しい中ありがとうございます。


いえいえ、まだ工事中で騒がしくてすみません。今日はよろしくお願いします。



―― このお店はどんなレストランなんですか?


コンセプトは「生産者を応援する食堂」で、食材にフォーカスしたレストランです。私たちが日本全国に眠る美味しい食材を発掘し、料理界の各ジャンルで活躍する6人の人気若手料理人にそれらの食材を使ったメニューを季節ごとに考案してもらい、お客様にご提供します。



日本の食文化を築いてきたのは、日本の風土を知りつくした生産者が丹精込めてつくる「食材」だからこそ、私たちは生産者をもっと応援していきたいと考えています。近年、地方の美味しい食材は、雇用問題や後継者問題などが原因で無くなってきているんです。私たちが東京で地方の食材を積極的に使うことで、その生産者の方々に対して、少しでも応援できればと思っています。


店内イメージ


店内イメージ


この食堂は、誰もが気軽に立ち寄れて、自然と交流が生まれ、唯一無二の価値を気軽に体感できる「食とカルチャーの新しい交流の場」です。この店から、新しい産直の体験や新しい食文化を創造していきたいですね。


◆選りすぐりの生産者と人気料理人によるメニュー

―― どんな生産者さんと提携しているんですか?


北から南まで、全国の生産者さんです。100年以上続く老舗も含め、職人的なこだわりと意志を持っている方ばかりです。今日現在の提携先は13社くらいですが、これからもっと増やしていきますよ。


生産者さんの一部



―― メニューを考案している料理人たちも気になります。


イタリアン「Don Bravo」の平雅一さん、中華「O2」の大津光太郎さん、アメリカン「The Burn」の米澤文雄さん、和食「てのしま」の林亮平さん、フレンチ「morceau」の秋元さくらさん、スイーツ「BIEN - ETRE」の馬場麻衣子さんの6人です。


彼らは日頃から生産者も巻き込んで食の業界全体を盛り上げようとしている人たちで、四季折々の豊かな食材を生かしたメニューを考案してくれています。本当に色んな食材を、色んな調理法でお楽しみいただけます。



例えば今は、こんなメニューが並びます。


6名の料理人が1つの場所で、食材の季節感を反映しながら次々とメニューを開発していくことは、私たちにとって大きな挑戦です。この料理人たちは当店のキッチンには立ちませんが、当店のシェフたちに調理方法を忠実に落とし込んでくれています。


―― ものすごく贅沢な食堂ですね!メニュー数はどれくらいあるんですか?


ランチは約10品、ディナーは約60品です。ランチは定食スタイルで、メイン料理、小皿、スープ。カフェタイムはショーケース内の料理のみ。ディナーはアラカルトです。一日中営業しているオールデイ・ダイニングなので、色んなシーンでお使いいただけます。



ちなみに、お酒も終日ご提供します。ビール、ワイン、日本酒、焼酎、カクテル、サワー類と、豊富なラインナップです。ワイン・日本酒・焼酎は、日本のトップソムリエである、『An Di』の大越基裕さんにキュレーションしていただきました。昨日この店で大越さんによる講習会を開催したんですよ。


―― お酒とのマリアージュも楽しめるんですね!料理はどのように注文するのですか?


注文はスマホでのセルフオーダー、会計はセルフレジを導入しています。可能な限り非接触を実現しているので、このご時世にも安心してご利用いただけます。


セルフレジ


◆躍動を表現した店名と内装

―― 店名の「KABEAT」はどういう意味ですか?


兜町の『KABUTO』を元に、「KAB」と「EAT」を掛け合わせた造語です。「KABEAT」の中には「BEAT=鼓動」も入っており、「兜町」「株」「食」「鼓動」、4つの意味が込められているんです。つまり、食を通して、この兜町に鼓動を生み、賑わいを創り出すという想いを込めました。


―― 素敵な造語です!店舗デザインも斬新で素敵ですね。


店内は200坪もあるんです。調理場には食材と調理人の熱気が伝わるオープンキッチンを採用しました。



カウンター上部の行燈(あんどん)は、かつて東京証券取引所内で活発に売買を成立させていた「場立ち」がモチーフです。当時の取引所の熱気を、食を通じて再び呼び起こすような空間に仕上げました。


東京証券取引所 旧立会場(場立ち)の風景


店内を照らす行燈(あんどん)


◆この街の再開発プロジェクトに共鳴

―― 「KABEAT」はどのように誕生したのですか?


この店は、私が所属する「株式会社GREENING」が運営しているのですが、弊社はもともと不動産のコンサルティング事業から始まった会社で、飲食事業やホテル事業などを展開しています。


2020年6月、横浜で「しらす食堂 じゃこ屋 七代目 山利」という店を開業させたのですが、和歌山で160年続く老舗しらす専門店「山利」の奇跡のしらすを堪能できる食堂で、集客・売上のみならず、幅広い層のお客様に、好評いただき、喜んでいただきました。そこで『日本の食文化の根底にある、食材と生産者をもっと盛り上げていきたい』と思ったことが、この「KABEAT」誕生のきっかけです。


―― なぜ出店場所に兜町を選んだのですか?


弊社は不動産コンサルから始まったこともあり、事業のテーマが「街づくり」なんです。飲食店を「街のインフラ」と位置づけているので、同じ考えを持った兜町の再開発プロジェクトにお声がけいただいたとき、ものすごく共鳴したんです。「すごく面白そう!やってみたい!」と思いましたね。それで企画を提出したら無事採用されて、今に至ります。


◆飲食業一筋、キャリアを買われての店長抜擢

―― 下山さんはこのあたりのご出身なのですか?


青森県出身です。22歳まで青森にいて、飲食業に興味を持って上京しました。東京で調理やサービスをたくさん学んで、ゆくゆくは地元で自分の店を出したいと考えていました。


飲食業に興味を持ったのは、私が辛かったときに支えてくれた人たちが皆サービス業をしていたからです。「私もこんな人たちになりたい」と思い、サービス業の中から飲食を選びました。



上京直後はカフェのキッチンで働き、その後サービスを学ぶために大手飲食企業に入社しました。はじめはアルバイトでしたが、社員になり、店長になり、最終的には本社で購買業務に携わりました。その会社には14年くらいお世話になりましたね。


その後はフルーツパーラーの会社で働いていたのですが、ある日弊社(株式会社GREENING)に勤める元同僚から「今度生産者にフォーカスした店をやるんだけれど、店長をやらないか?」と声を掛けられて。


その店とはこの「KABEAT」のことですが、店長を務める人には、全国の生産者さんと関わるので購買の知識がいるし、食にこだわるので調理経験も必要だし、店全体を見られる能力も必要。そのすべての知識がある人材を探していたところ、私に白羽の矢が立ったようです。いざ詳しく話を聞いたらとてもワクワクして、「これは楽しそうだな!」と。今までのキャリアも生かせるし、色んなことがやれそうで、魅力的だと思いました。



―― それで、今ここにいるというわけですね。


はい。今は店長業に専念していますが、店が落ち着いてきたらバイヤー業務にも携わる予定です。


―― 仕事をする上で心掛けていることはありますか?


チームづくりですね。良いチームをつくって、元気や活気がある店にすることです。そのためにも、笑顔・元気・愛嬌が揃っているスタッフだけを採用しています。


私は飲食業をもっと価値のある仕事にしていきたいので、まずはスタッフにもっと飲食業を好きになってもらいたいんです。そのために、個々に面談をしたり、全員とコミュニケーションを取ったりすることも心掛けています。



―― 絶対に良いお店になりますね!


そうですね。かつて賑やかだった兜町のように、たくさんの人で賑わう食堂にしていきます。この街で働くビジネスマンはもちろん、周辺住民の皆さんにも来ていただければうれしいです。


せっかく広いお店なので、イベントもやりたいと思っているんです。まぐろの解体ショーのようなエンターテインメントだったり、全国のアンテナショップのような物販だったり。賑やかになることを企画して、たくさんの人を呼び込みたいですね。


ゆくゆくは、この「KABEAT」のような日本生産者食堂を店舗展開して、地方創生や日本の食文化の活性化に貢献していきたいと思っています。まずはこの兜町で手ごたえを掴みたいですね。



◆この街を「美味しいご飯」の街にしたい

―― 下山さん、「KABEAT」に携わる以前はこの街に来たことはありましたか?


実は、全然知らない街でした。初めて来たときは「ビジネス街だな、静かな街だな」と思いましたね。今は開店準備でバタバタしていますが、落ち着いたら色んなお店に行ってみたいです。この辺りを少し歩くだけで、素敵な個人店がたくさんあるんですよね。


―― ぜひこれから楽しんでください!お店の成長も、この街の成長も、どちらも楽しみですね。


ふらっと遊びに来ても楽しめる街になって欲しいですね。この街はまだまだビジネス街のイメージだと思いますが、これからは「この街に来れば絶対に美味しいご飯が食べられる!」というイメージも持ってもらえたらうれしいです。



◆取材を終えて

「KABEAT」の下山さんにお話を伺いました。いかがでしたか?一つ一つの言葉を丁寧に選んでお話ししてくださって、下山さんの誠実なお人柄が伝わってきました!皆さんもぜひ、「KABEAT」で全国の食材を楽しんでくださいね。下山さん、オープン前のお忙しい中ありがとうございました!


■日本生産者食堂

・東京都中央区日本橋兜町7番1号 KABUTO ONE 1F

・営業時間:月~金11:00-23:00(ランチ 11:00-15:00/カフェ 15:00-17:00/ディナー 17:00-23:00 ※22:00 L.O)、土日祝 11:00-19:00(終日グランドメニューの/18:00 L.O)

・定休日:なし(年末年始を除く)

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(ライター:安藤小百合


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