2021.11.01

【前編】企業インタビュー・株式会社QUICK 「兜町と歩む、次の50年」

日本経済新聞社グループの金融情報サービス会社として、世界の証券・金融情報などを提供している株式会社QUICK。50周年の節目に「KABUTO ONE」にオフィスを移転し、このエリアに仲間入りしました。QUICKってどんな会社?どんな人が働いているの?オフィスはどんなつくり?訪問し、社員の皆さんにお話をうかがいました。



お話をうかがった方

左・村上風子さん(コンサルティング営業本部 グローバルマーケッツグループ 兼 経営企画室)

中・千島萌記さん(ナレッジ開発本部 ナレッジコンテンツグループ)

右・二村つかささん(ひとづくり本部 人財・労務、StepUp推進グループ)


◆世界中の金融情報を配信する会社

――QUICKさんは、どんな仕事をしているのですか?


二村さん:世界中から金融情報や経済情報を収集し、価値ある情報として提供するビジネスです。金融情報とは、株式、債券、為替、コモディティ、デリバティブ、企業情報などのことです。


その他にも、資産運用支援、注文執行業務の支援、情報ネットワーク構築支援サービスなど、証券・金融市場に関連する総合的なソリューションの提供もしています。


私たちが提供しているデータを使っているのは、主に証券会社・金融機関・事業会社などです。弊社のほとんどは、BtoBです。


――とても難しそうなお仕事ですね!金融業界ではない人でも、御社のサービスを感じられる場所や機会はありますか?


二村さん:街中にあるデジタルサイネージですね。証券会社さんのお店の前に、金融マーケットのデジタルサイネージがありますよね。そこに表示されているデータは、弊社が提供しているものです。


兜町エリアですと、内藤証券様や岩井コスモ証券様のデジタルサイネージ、この「KABUTO ONE」1階アトリウムに設置されているキューブ型LEDディスプレイ「The HEART」でご覧いただけます。


「The HEART」


日経平均株価の算出も受託しているので、その数字をニュースや新聞でご覧いただけます。


最近、BtoCの事業として、「QUICK Money World」をはじめました。個人投資家の方々に向けて金融情報を提供するメディアで、プロの方々に提供しているニュースやレポートを抜粋して掲載しています。



◆兜町は縁深い街。新たな50年に最高の舞台!

――50周年おめでとうございます!なぜ移転先に「KABUTO ONE」を選ばれたのですか?


二村さん: 移転の最初の目的は、オフィスを集約することでした。以前のオフィスは日本橋室町にあったのですが、二ヶ所に分かれていたので、一つにまとめようと。そこで広い物件を探していたら、タイミング良く「KABUTO ONE」の建設計画を知りました。


兜町は、長年深いつながりがある東京証券取引所様やお客様がたくさんいる、とても縁深い街です。何より、これから国際金融都市としてどんどん活性化していく街です。


小池都知事も「兜町に新しい金融機関を呼び込む」と仰っているように、これからこの街には新しい金融会社がたくさん集まってきます。そしてこれからの時代、金融の形は株だけでなく、もっと長期運用に適したラップなどの金融商品が主流になってくるはずです。



そんな時代を、東京証券取引所様や平和不動産様らとQUICKが一丸となって盛り上げていきたいんです。様々な情報や新しい金融の形、新しい金融ビジネスを、「兜町発」として国内外に発信していく予定です。


こうした理由から、兜町は弊社の次の50年に最高の舞台です。特に「KABUTO ONE」は全く新しい金融街・兜町のシンボルとなるビルなので、嬉しいですね。


◆次の50年のキーワードは「サステナブル」

――50周年となる節目に取り組んでいることはありますか?


二村さん:このタイミングで、経営理念を改めました。「あらゆる情報を価値に変え、経済と社会の持続的な発展に貢献します」というものです。


新たな理念に則った次の50年のための取り組みとして、「サステナブル経営」や「新規事業の創出」に力を入れています。



千島さん:まず「サステナブル経営」について。現代社会のキーワードになっている「サステナビリティ」は、弊社にとっても重要なテーマだと認識しています。


今の事業をサステナブルな形で継続していくために必要なことや課題をあぶり出し、どんなアクションをすれば良いかを考えている最中です。例えば先日、QUICKはTCFD提言への賛同を表明しました。( https://corporate.quick.co.jp/... )また、自社のGHG排出量算定にも取り組んでいます。


村上さん:環境配慮の取り組みはもちろんですが、金融業界をより良くしていくための取り組みもしていきたいですね。例えば、金融教育に力を入れて金融人材を増やすことで、私たちの事業を活用してくださる人の幅を広げたり、新しいデータの活用方法を提案することで、社会問題の解決に役立てていただいたり……。



――金融業界の持続可能性も追求しているのですね。2つ目に挙げられていた、「新規事業の創出」も気になります。


二村さん:例えば、若い社員からのアイデア。


プレイグランドを利用して、社内で検討が進んでいる新事業や社員が温めているアイデアを発表するイベントを定期的に開催しています。


若い社員が積極的に発表をしています。このイベントには社員の他、会長・社長をはじめ役員も視聴します。金融情報サービスとは関係のない事業アイデアもあり、そこから新規事業として検討されるものも出てきています。


必ずしも本業とは直結しない、全く新しい事業も創り出していきたいと思っています。


◆金融業界を支える、真面目で穏やかな社員たち

――皆さんから見て、QUICKさんはどのような会社ですか?


二村さん:とても真面目な会社ですね。データの信頼性を強みにしているだけあって、社員もとても真面目。きちんと信頼関係を結んでいける人ばかりです。


私は新卒採用業務をしているのですが、入社を決めてくれた学生さんたちも「社員の人柄が決め手になった」「雰囲気が良い」「穏やかな人が多いと感じた」と言ってくれますね。


千島さん:本当に!うちは何より人が良いです。優しいし、面倒見が良いし。


村上さん:私は、若手にもチャレンジさせてくれる会社だと感じていますね。このような社外向けの取材をはじめ、大きな案件や海外のお客様とのやりとりも任せてもらえています。


――今このオフィスにいても、穏やかな社風が伝わってきます!一方で、「もっとこうなったら良いな」と思うことはありますか?


二村さん:新しいチャレンジができる場が増えると嬉しいですね。


新入社員にも、「堅いイメージの金融を、もっと柔らかく面白いカタチで発信していきたい、そういうコンテンツをつくりたい」というモチベーションを持っている人が多いので、その思いを活かせる場が増えたらと願っています。


千島さん:長年続いている事業なので、古いシステムや古いやり方も残っています。「ゴールまでのステップが多すぎるな」と思うこともしばしば。もっと時代の波に乗って、スムーズにできるようになると良いですね。そうなれば働き方も変わって、夜遅くまで働くことも減るでしょうし、会社の在り方も良い方に変わっていくと思います。



村上さん:最近はデジタルを使った営業が増えていて、商談がオンラインにシフトしていたり、ウェビナーが増えたりしています。これまでは1対1でしかできなかったものが、1対「複数」で出来るようになっているので、これからもっとQUICKの名前を広げていきたいですね。


◆多様な働き方を叶えるオフィス

――オフィス内には色々なエリアがあるんですね。


千島さん:「KABUTO ONE」の2階が受付とイベントスペース、13階から15階が社員のワークスペースです。ワークスペースは様々なエリアと席を設けていて、多様な働き方ができます。


モニター付きの一般的なワークデスクの他、社員同士でプレゼンテーションができる「プレイグラウンド」、簡単な打ち合わせができる「ファミレス席」、集中できる「集中席」、各プロジェクトに割り当てられる「プロジェクトルーム」、社員が休憩できる「カフェスペース」などを設けています。


プレイグラウンド


プレイグラウンド



ファミレス席

カフェスペース


集中席


特に通称「部室」と呼ばれる「プロジェクトルーム」はとても便利。ホワイトボードを書きっぱなしにできますし、資料も置きっぱなしにできるので、会議の度に消したり運んだりする手間が無く、プロジェクトを快適に進められます。


「カフェスペース」は木材のインテリアを採用して、リラックスできる空間に仕上げました。


――こんなオフィスで働きたいです!御社はリモートワークを取り入れていますか?


千島さん:現在のリモート率は40%から80%で、今後は50%くらいの予定です。このワークスペースもそれを踏まえていて、モニター付きの席は全社員数(約700名)の70%しか設けていません。とは言え、フリースペースを入れると130%の広さがあるので、開放感は十分です。


――移転から約一ヶ月、オフィスを使ってみていかがですか?


千島さん:眺めがすごく良いですね!スカイツリーも東京タワーも見られるし、日差しがたっぷり入ってくるのも気持ち良いです。出勤した瞬間「今日も頑張るか!」って思えるし、疲れてきても夜景が癒してくれます。



村上さん:日本橋室町のオフィスでは完全固定席だったので、ここに来てから自由度が上がりました。開放的なので、以前よりもリラックスして働けていますね。


二村さん:以前は小さなオフィスだったので、なかなか他の社員と顔を合わす機会が無かったのですが、この広いオフィスに来てからは色んな人と挨拶や会話ができるようになりました。開放的で眺めも良いので、「今日もがんばろうかな~?」という気持ちになります(笑)。


――移転して来て、良いことばかりですね!


◆取材を終えて

株式会社QUICKの業務内容やオフィスの様子をお届けしました!後編では、2階受付に設置されたオフィスアートに迫ります。有名アーティストと共につくりあげたアートに込めたストーリーや思いとは?お楽しみに♪


後編はこちら


株式会社QUICK

東京都中央区日本橋兜町7-1 KABUTO ONE


■この記事を書いた人

安藤小百合 


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