2024.09.11
みなさん、こんにちは!兜LIVE! 編集部です。
2024年8月17日(土)、FinGATE KAYABAにて「切腹ピストルズ&6酒(シックシュ)movement ~和太鼓と和酒の共演〜」が開催されました。
参加費5,000円で、6蔵のお酒が飲み放題!
猛暑の熱を吹き飛ばす、力強い和太鼓の演奏とともに頂く日本酒は格別でした。
茅場町のオフィス街を揺るがす熱狂のイベントをレポートします。
2024年8月17日(土)、「切腹ピストルズ&6酒(シックシュ)movement ~和太鼓と和酒の共演〜」は、暑さがピークを迎える13:00に開場しました。
和楽器集団・切腹ピストルズによる迫力の生演奏を聞きながら、6蔵の日本酒の飲み放題を楽しむイベントです。
私は15分前に会場へ着きましたが、その時点ですでにエントランス前には人だかりができていました。
中には浴衣姿の方もいて、このイベントが「日本酒好きにとってのお祭り」として期待されていることが見て取れました。
6蔵の準備が整ったところで、いよいよ開場!
参加者は続々と入場し、想い想いに蔵元のブースへ向かいます。私も早速、蔵元のお話を伺いました。
まずは2種類の「山間」(やんま)が並ぶ新潟第一酒造のブース。
緑ボトルの「山間」は、蔵元のスタンダードな日本酒、高級感ある青ボトルの「山間」は令和5年に15番目に仕込んだ純米大吟醸です。
なかでも青ボトルは精米歩合40%の純米大吟醸で、高級な山田錦の味わいをストレートに感じられます。
次から次へと来場者が集まり、蔵元の方は惜しげもなく酒を注いでいきます。
スタートから飛ばしてしまったような気がしますが、休んでいる暇はありません。次の日本酒を飲みに行きましょう!
こちらのブースでは、3種の米から醸造された日本酒を飲み比べることができます。
ブースに訪れる人は途切れることがなく、3種の日本酒を次々とテイスティングしていました。
・兵庫県産米 山田錦
・長野県産米 美山錦
・岡山県産米 雄町
「町田酒造55」と明記されるように、これらの日本酒はすべて精米歩合が55%で、絞ったばかりの日本酒に含まれる細かなガスを逃さずビン詰めし、清涼飲料水のようなさわやかさを持たせたことが特徴です。
第一部終了の15:00間際に再度訪れたところ、兵庫県産米 山田錦の在庫が切れてしまっていました。
福祝(FUKUIWAI)と、祭りにふさわしいラベルが目立つ藤平酒造は、季節限定品の2本を気前よく振舞っていました。
・福祝 直汲み純米大吟醸山田錦
・福祝 中汲み純米無濾過生原酒
直汲みの福祝は、酒をタンクに詰めず直接ビン詰めすることにより、フレッシュで香りが高い仕上がりになっています。
もう一方の生原酒は甘みが強く、上質な味わいに心がほどけました。
藤平酒造の酒は、品質が変わらない-5℃の環境で保管されているそうです。
特別な日はもちろん、特別な日を迎えるまでの日常も祝福したいという気持から名づけられた「福祝」は、今日のイベントを楽しむ人々の笑顔にふさわしい日本酒でした。
赤と黒のラベルが目を惹く「姿」を醸す飯沼銘醸。
「冷やおろし」と呼ばれる9月発売の日本酒を一足早くお披露目しています。
「冷やおろし」とは、春の季節に絞って夏の間に熟成させ、秋頃に出荷される日本酒のことを指します。
長く熟成されることによって生まれる旨味と、まろやかな味わいを特徴としています。
火入れしてスッキリとした味わいに仕上がっている赤色の「姿」は、甘みの強いドライフルーツと相性が良いそうです。
フルーツを日本酒と合わせるという発想は今までありませんでしたが、確かに日本酒の甘い風味がより引き立つのかもしれません。
そして黒色の「姿」は、ガツンとした飲みごたえのある純米大吟醸です。
重厚な仕上がりに惚れ込む人も多いようで、ブースには試飲を求める人が列をなしていました。
次に訪れたのは小江戸鏡山酒造のブース。川越唯一の酒造として、地元で育てた米と水を使い「鏡山」を醸造しています。
今回のイベントに持ち込まれた2種の日本酒のうち、緑ラベルの「鏡山」は、香港輸出用の日本酒です。
亜熱帯の香港にふさわしいすっきりとした飲み口の「鏡山」は、酷暑の中イベントへ来場した人々とも相性抜群です。
スイスイと飲める緑の「鏡山」の横には、白地に金文字が映える生酛造りの「鏡山」があります。
こちらはコクのある濃厚な味わいが特徴で、酸味を抑えた生酛の仕上がりです。
まったくテイストの異なる2種の日本酒は、一方を飲むとまたもう一方を飲みたくなり、蔵元の方とのトークも弾みます。
醸造者の声を聞きながら呑むお酒の醍醐味を身にしみて感じました。
続いて訪れたのは松井酒造店のブース。
さわやかな松の色のラベルが美しい「松の寿」は、栃木の高原山麓から湧き出る超軟水で仕込んだ日本酒です。
栃木県でもっとも柔らかな湧き水で造られる日本酒からは、穏やかな香りがフワッと広がり、繊細な飲み心地に心が洗われます。
酒米は雄町と夢ささらの2種類。
雄町はふっくらとした旨味が特徴で、軽い酸が絶妙になじみます。
夢ささらは少し酸味が強く、まるで白ワインのようにフルーティな豊潤さでした。
どちらの日本酒も水のようにサラサラと喉を通り抜け、まるで高原山麓の緑の中にいるような心地でした。
開場時間から30分が経ち、参加者の酔いがいい感じに回ってきた頃合いで、いよいよ、和楽器集団『切腹ピストルズ』が演奏を始めました。
菅笠を被って腹掛をまとい、てぬぐいをキリッと巻いた勇ましい男性が大勢集まり、会場に緊張感が走ります。
開演まで待とうと身をただした瞬間、こちらの準備を待たず、演奏が始まりました。
和太鼓の重低音が会場を揺るがし、甲高い鉦と篠笛の音が耳を劈きます。
息もつかせぬアップテンポの楽曲に来場者の身体が動き出すと、演奏者も縦横無尽に会場内を回りはじめます。
ついには、和太鼓の演奏者が日本酒ブースで酒を一気にあおってすぐさま演奏に戻り、それを見た周りの人は大爆笑。
もっと吞めといわんばかりにブースから日本酒のビンが差し出され、それを抵抗なく受け入れる演奏者のサウンドは高まるばかりです。
楽曲はうなるほどの完成度です。
乱れることのない和太鼓と鉦と三味線のリズム。それに乗って高らかに奏でられる篠笛の響きは軽快で、時に哀愁がただよいます。
曲の合間のMCでは、和楽器演奏の雰囲気を壊すことなく、まるで落語のような語り調子で自己紹介が語られます。
「日本狼の残党」を名乗る彼らは、時にオオカミの遠吠えのような声で掛け声を発し、そのたびに客席からは拍手が巻き起こります。
演奏は1時間弱休む暇なく行われ、曲の終わりには会場内に割れんばかりの歓声が響きました。
演奏後は『切腹ピストルズ』のメンバーも自然に参加者と交じり、懇親が深まりました。
演奏後の興奮が冷めやらぬ参加者は、「もうすぐ終了」のアナウンスに名残惜しさを感じているようでした。
最高の演奏と日本酒の余韻に浸りながら会場を出て、オフィス街を抜けて帰路につくと、今まで自分のいた会場が非日常の空間であったことを実感しました。
またあの和太鼓の音に身をゆだねながら、個性豊かな美酒を延々と楽しみたい。
そんな中毒症状を呈するには十分足りる、熱狂のイベントでした。
金融街・兜町では、今回の『切腹ピストルズ&6酒(シックシュ)movement~和太鼓と和酒の共演〜』だけではなく、様々なイベントが定期的に開催されています。
兜LIVE!では、これからも魅力的な催しをご紹介していきますので、お見逃しなく!
(取材・撮影 和香葉)
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