2021.10.04
こんにちは!
兜LIVE!編集部です。
近年、K5やKABUTO ONEの開業など、再活性化が目覚ましい日本橋兜町・茅場町で、
5月から茅場町駅前マルシェと称し、八百屋が月二回来るのをご存知ですか?
プロジェクトの仕掛け人である尾辻あやのさんにお話をうかがいました。
お話を伺った方はこの方
尾辻あやのさん
イエローページセタガヤ オーナー
株式会社FARMERS AGENCY取締役
<プロフィール>
NPO法人にてコミュニティカフェの運営、ケータリング事業の立ち上げ&運営などを経て、2020年に夫とともに世田谷区にイエローページセタガヤを開店。
昼は有機野菜のつめ放題八百屋、夜は飲み屋として、二階のスペースを地域に解放している。
2021年には山梨を拠点に農業支援を行う会社、株式会社FARMERS AGENCYの役員に就任し、「八百屋はコミュニケーションツール」をコンセプトに農業繁盛×地域円満を目指すP O P U P式八百屋「プラスヤオヤ」の活動を開始。
ーー今日もたくさんの新鮮なお野菜が並んでいました。ケータリング式の八百屋「プラスヤオヤ」を始めたきっかけやコンセプトを教えてください。
野菜を売りつつも、場所の良さも売っていけたらいいなと思い始めました。うちの八百屋を使って、お客様同士の繋がりの場にしていきたいです。コンセプトとしては、「農業繁盛・地域円満」で、新しい八百屋の形を目指しています。近年、農業問題が深刻化されていますが、八百屋を介することによって、地域の繋がりが増え、結果農業も繁盛していきたいです。
ーー今回なぜ、茅場町というオフィス街でマルシェを開催しようと思ったのか教えてください。
白州のマルシェの方からはじまり商店街さんを紹介してもらったのがきっかけです。純粋に客層やニーズが今までとは違うと思い、興味を持ちました。
ーーどのようなお客様が多いですか?
オフィス街なだけあり、圧倒的に男性が多いです。茅場町ではカフェサルバドルのテラスで開催しているのですが、男性がテイクアウトのコーヒーを片手に野菜を見にきてくれます。
ーー何回か開催されていると思うのですが、印象深かったお客様とかいらっしゃいますか?
同じビルに入っている証券会社にお勤めの方が、昼休みに若い男性スタッフによく声をかけてくれます。おそらく普通に過ごしていると交わらない業種同士だと思いませんか。でも八百屋があるだけで異業種交流ができています。
ーートマトやピーマンがあるだけで自然にコミュニケーションが取れるんですね。
はい。奥様が好きだからと言って野菜を買って帰られました。素敵ですよね。
写真:イエローページセタガヤ
ーー詰め放題の八百屋をしようと思ったきっかけはあるのでしょうか?
お店をオープンする時に新聞の折り込みちらしを入れる金額を考えたら、その分農家さんに還元したいなと思いました。まとまって購入して詰め放題にしたら面白そうだなという発想です。
ーーお店では昼は八百屋、夜は飲み屋をしているそうですが、すごいギャップがありますね。
確かにそうですよね。ただ、昼に八百屋をしていると会話や接客を通して店員がどんな人かわかります。一度入ってみたり、話したことがあったりするとお店に来店しやすくなると思って始めました。
ーー一度入った事があると一気にハードルが下がるのかも知れませんね。
最初はそんなスタートだったのですが、農家さんにもとても良い反応をいただきました。
・量がたくさん出せる。
・梱包がいらない。
・規格分けがいらない。
同じA品でも大きさや重さでバランスを整えてまとめる。この規格分けは農家さんにとってとても手間がかかります。
ーー確かにスーパーではいくつかセットで販売していますね。
農家さんの作業の軽減でもありますが、いろんな野菜をお客様の都合に合わせることができるのも詰め放題の良さです。
ーーこんなに茄子いらないとかありますね。
茄子が5本あっても使い切れず残ってしまうとか。野菜は新鮮なうちに食べ切るのが一番です。必要なものを袋に詰めて、空いたスペースに普段買わない野菜に挑戦することができるのもいいところです。今日で言えば、ハラペーニョとかビーツとか!
ーーたくさんは難しいけど、ちょっと今回1つだけ入れてみようとかできますね。
食べ方がわからなければ、ぜひスタッフに話しかけて下さい!
また詰め放題システムは梱包が限りなく少ないので環境に優しく、その上、野菜を売る側の管理が楽。誰でも八百屋ができると言うのが、八百屋を広めて行くのには必要です。まさに詰め放題システムは三方よしなんです。
ーー仕入れ先の山梨県北杜市はどんなところなのでしょうか。
JAが強い地域で、専業農家さんでもキャベツならキャベツばかりを作るとかではなくて、多種多品目。一人で年間80〜100種類作られる農家さんも多いです。
水が綺麗で標高が高く冬はとても寒くて虫が越冬し辛く無農薬・有機野菜が盛んな地域です。
また、北杜市は若い移住者がとても多く、お付き合いの農家さんも気がついたら移住してきた方ばかりで50代前半や30代後半の方です。
写真:イエローページセタガヤ
ーー地域の特性と有機野菜作りが合っているんですね。
はい、都心からの移住者は最初農薬の使い方がわからず、結果的に無農薬になったケースもありますが(笑
色も鮮やかな野菜たち。写真:イエローページセタガヤ
ーーこの茅場町はどんな印象がありますか。
想像していた以上に金融街だと思いました(笑)あと、歴史を感じます。ちょうど大河ドラマもあり「論語と算盤」を読んでいたので、お客様と渋沢栄一の話で盛り上がったこともありました。
ーー歩くと色々なところに株価ボードがあったりしますね。KABUTO ONEの開業などもあり変化のある街かも知れません。
茅場町・兜町は歴史もあり金融街なのでとても堅いイメージでしたが、全く異業種のマルシェを参加させていただき、新しい挑戦ができました。幅広い街づくりを行っている平和不動産様には感謝しています。実はFinGATE TERRACEのピロティに来ているキッチンカーの森澤さんも友人なんです。
*ご参考* PORTE森澤さんインタビュー記事
ーー最後に今後の展望を教えてください。
状況が許せば、山梨の農家さんまで繋げて、農業体験や収穫体験をしてもらいたいです。
また、八百屋を開催する頻度を増やしていきたいです。うちの野菜は有機野菜で素材がいいから、シンプルな調理で美味しく食べれます。料理が苦手な人や忙しい人、料理を簡単に済ませたいお母さんたちに楽して美味しく食べて欲しいし、知って欲しいと思います。
料理が苦手な人や時間のない人にこそ、有機野菜を食べて欲しいと話された尾辻さんの言葉がとても印象的でした。
さっそく私も取材帰りに詰め放題のお野菜を買って帰りましたが、トマトの味が濃くて美味しかったです。
次回は10月15日(金)、29日(金)の開催です。ぜひお楽しみに。
******************
▼兜LIVE!(かぶとらいぶ)
人と歴史と未来をつなぐ応援プロジェクト
兜LIVE!では、たくさんの方が兜町・茅場町に親しみを持っていただけるような楽しく勉強になるイベントを企画・実施していきます。Facebookやinstagramをフォローして最新情報をチェックしてくださいね。
×
兜LIVE!について
運営 |
一般社団法人日本橋兜らいぶ推進協議会 |
---|---|
代表者 |
藤枝昭裕 |
住所 |
〒103-0026 |
連絡先 |
support@kabuto-live.com |