2022.06.28

「KABUTO ONE」1階アトリウムにて『兜町・茅場町昔懐かし写真展』が開かれました

こんにちは、兜LIVE!編集部です。


2022年6月9日から6月24日まで、『兜町・茅場町昔懐かし写真展~昭和の街並みと暮らし~建物、街角、会社員、住民、お祭り モノクロームで蘇る日本橋兜町・茅場町』が開催されました。
開催中は、普段は見ることができない懐かしい景色の写る写真の数々に、思わず足を止めて見入っている方もいらっしゃいました。


今回は、写真展の様子を一部ピックアップしてお届けいたします!


◆会場は日本橋兜町の新たなランドマーク「KABUTO ONE」

今回、写真展の会場となったのは2021年8⽉24⽇に日本橋兜町に開業したランドマーク「KABUTO ONE」。日本橋兜町の永代通りと平成通りの交差点に位置するこのビル、電車訪れる際の最寄り駅は日比谷線・東西線の茅場町駅。11番出口からだと、左手に進み1分もかからないところによるアクセスの良さが魅力です。

今回の写真展は、飲食店やブックラウンジ、上層階にはオフィスが入った複合施設の1階・
アトリウムで開催されました。




◆懐かしい写真の数々が展示

「どんな風に展示されているのだろう」と、少し緊張しながら会場に向かいましたが、会場に着くと同時に解消。1階の入口から入ってすぐの場所に、分かりやすく展示が行われています。入場は無料。来場いただければ、どなたでも、自由にご覧いただけます。



並べて置かれた4枚のパネルには、街の様子、年代ごとの学校の様子、「山王日枝神社」の例祭「山王祭」での人々の様子が分かる写真が、1パネルにつき4枚ずつまとめられています。


このパネルでの展示を補うのが、会場内に設置されたディスプレイでのスライドショー。



パネルでは展示しきることができなかったであろう写真たちが音楽とともにゆるやかに表示されて

いくこのスライドショー。作成したのは、映像ディレクターの松浦靖さん。20年以上の海外生活と世界各国での制作経験を生かしたグローバルな視点での企画・演出を得意としています。「五穀豊穣の感謝と祈念」をコンセプトにした総合芸術舞台『一粒萬倍 A SEED』のプロジェクトを通して、日本の伝統と文化の魅力を国内外に向けて発信している方です。


◆兜LIVE!で松浦さんにインタビューした際の記事はコチラ
◆一粒萬倍 A SEED -天の岩戸開き- ”の特別ライブレポートはコチラ


今回は、『兜町・茅場町昔懐かし写真展』の開催にあたり、展示する写真の選定には運営の方もかなり頭を悩ませたとのこと。かなり昔の写真もありましたが、時代構成などもふまえて勘案し、松浦さんの手によって素敵なスライドショーに仕上がりました。


◆街並み

建物のパートでは、戦前と、KABUTO ONE竣工後の2021年の街の様子がパネルに展示されました。



ほぼ同じ場所を上空から撮影したこの2枚。全体に建物が高くなっていることは一目瞭然。戦前には平屋の建物が主だったので平成通り・永代通りなどの道がすぐに見て取れますが、近年はどこに道路が通っているのか写真からは分からなくなってしまいました。



戦前の写真の中には、よく見ると現在のKABUTO ONEの場所に印がされていました。はっきりした時期までは分かりませんが、「投資の街」「証券の街」と言われるこの兜町・茅場町ですが、「今いる場所が、数十年前はこんな景色だったのか」と思いを馳せるきっかけになります。インターネットを使えば比較的かんたんにこのような過去の航空写真なども見られるようにはなりましたが、自分が今いるこの場所が、と思うと特別に感じるものがありました。


◆学校

時代ごとの人々の変化が分かりやすいと感じたのが、学校生活の様子を収めた写真たちです。明治22年から昭和9年の学校での子どもたちの様子がパネルでは4枚の写真をピックアップして展示されました。


こちらは明治22年の阪本小学校と幼稚園の写真。子どもたちが、全員の顔がしっかりと写るようきちんと並び、その後ろには先生方の姿があります。




言われてみれば当たり前かもしれませんが、この時代、子どもたちも先生たちも、着物で学校生活を送っていたことには写真を見て初めて気付かされました。洋服での生活が当たり前になった今、子どもたちは制服やカジュアルな私服で学校へと通います。今では子どもが着物を着るのは七五三くらいとなってしまいましたが、彼らはどんな生活を送っていたのでしょうか。着物を着ての学校生活を想像しただけで、なんだか背筋が伸びる気がします。


唯一洋装を身に付けている男性は、校長先生でしょうか。スーツは、明治維新以降に日本に入って来たもので、この時代はすべてオーダーメイドで作られる高級品だったといいます。まだまだ和装が多かったと思われる時代にスーツを着用しているこの方は、流行を先取りしているお洒落な方だったのかもしれません。





時代が進むと、子どもたちの服装は制服へと変化します。体育の授業中の女子はひざ丈のプリーツスカート、理科の授業中かと思われる坊主頭の男子児童たちは、首元までボタンをしっかり閉めるシャツ型デザインの制服を着用しています。服装の変化と合わせて気になるのが、授業に参加しているのが女子ばかり・男子ばかりであること。この頃は、授業も男女別で行われるのが普通だったのでしょう。どのグループも、作業を担当する子以外は手をひざの上に置き、しっかりと実験の様子を見ている様子はさすがです。






パネルでの展示は4枚のみでしたが、スライドショー中では別の授業や給食中の様子、写真がカラーとなった昭和後期と思われる子どもたちの様子も紹介されていました。男女関係なく仲良く遊ぶ姿や、街の人に見守られながら行儀よくきちんと整列して校外での学習に出かける姿にほっこりとします。


◆お祭り

展示パネルでもスライドショーでも、一番枚数が多かったのがお祭りの日の街の人々の様子を撮影した写真です。パネルでは8枚、スライドショーでは数えきれないくらいの枚数の写真を見ることができ、この地域に住まう人々にとって、お祭りがずっと街を挙げての大切な行事であったことが展示からも伝わります。




この地区の祭りといえばもちろん、江戸三大祭りのひとつとして有名な「山王日枝神社」の例祭「山王祭」。山王祭の一番の見どころは、総勢500人・300mにもおよぶ王朝装束をまとった祭礼行列が皇居、東京駅周辺、日本橋、銀座などを巡行する「神幸祭」です。2022年は新型コロナウィルス感染症拡大防止のため中止となってしまいましたが、5月には3町会の神輿・山車がこのKABUTO ONEにて展示が行われました。今回のスライドショーの中には、神輿を展示した際の写真も含まれていました。



◆日本橋の神輿! 展示会レポートはコチラ


今回展示された写真に写るのは、まさに老若男女。この祭りが地域の人々の手によって長年受け継がれてきたことを実感させられます。どの顔も活力があり、たくさんの人々が集って生き生きとしている様子をたくさん見ているうちに「最後にこれだけたくさんの人と集まって、たくさんの笑顔を見たのはいつだっただろう」と、何の隔たりもなく人と笑い合えた数年前を恋しく思い出してしまいます。隔年行われる「神幸祭」、2024年こそは執り行われますようにと願うばかりです。



祭りの様子は「KABUTO ONE」1階アトリウムのシンボルであるキューブ型LEDディスプレイ「The HEART」にも大きく映し出されており、迫力がありました。


◆終わりに

今回の『兜町・茅場町昔懐かし写真展』、実施の経緯を尋ねると、運営の方から下記のような思いを伺うことができました。

「KABUTO ONEがオープンして、町会の方に足を運んでいただくきっかけ作りに、町会の皆様の懐かしい写真を飾ってはどうかと考えた次第です。」


“人が集い、投資と成長が生まれる街作り”をコンセプトとする「日本橋兜町・茅場町再活性化プロジェクト」でつくられたランドマークタワーと「KABUTO ONE」では、今後も街のさらなる発展につながるような企画を実施していきます。近くにお越しの際はぜひ気軽に足を運んでみてくださいね。



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