2022.09.22
こんにちは!
兜LIVE!編集部です。
日本橋茅場町に本社を置く株式会社プレナス。『やよい軒』や『ほっともっと』で有名な同社の本社屋上で行われているのが、「茅場町あおぞら田んぼプロジェクト」です。米文化の大切さを発信することや、子どもたちに学びの場を提供することを主目的としたプロジェクトで、開始から3年目の今年初めて、田植えから稲刈りまでを一連の流れで体験してもらうことができました。その稲刈り当日の様子をレポートします。
東京の真ん中、茅場町のビルの屋上で米作りをするという「茅場町あおぞら田んぼプロジェクト」。2019年に始まったこちらのプロジェクトは、毎年阪本小学校の5年生に米作り体験に来てもらっています。コロナ禍の影響で1年目は稲刈りのみ、2年目は田植えのみしかできませんでした。そして、3年目となる今年、とうとう田植えから稲刈りまでを通した米作り体験をしてもらうことに成功。田植えは5月26日に、今回の稲刈りは9月13日に行われました。
当日の早朝は曇り空でしたが、児童たちが到着した10時30分ごろには太陽が照りつけてきており、かなりの暑さに。そんな中、稲刈り体験がスタートしました。
先導するのは、このプロジェクトのために集まったプレナス社員のみなさん。まずはPlenus米食文化研究所事務局長の八谷さんから、児童へのレクチャーが行われました。稲刈り当日は田植えした日から111日目であること、稲を刈る時に注意することなど、クイズ形式を交えておもしろく解説され、児童たちも楽しみながら真剣に聞き入っています。
八谷さんからのレクチャーも終わり、いざ稲刈りがスタートです。開始前は元気な声ではしゃいでいた児童たちも、鎌を持ってからは少し緊張した表情に変わりました。刈る前に手を使ってイメージトレーニングをしている子もいて、やる気が存分に伝わってきます。
一人ずつのノルマがあり、16株を刈り終えると次の子にバトンタッチです。最初は慣れない手つきの子もいましたが、数株刈った後にはコツを掴み、みんなどんどんスピードアップして次から次へと稲を刈っていきます。実際に作業していたのは、一人5分ほど。手早く人が入れ替わりながら、稲刈りが進められていきました。
刈っている最中はスタッフの一人とコンビとなり、刈った稲を持ってもらいます。16株を刈り終わったら束にして受け取り、まとめてくれる別のスタッフのところまで持っていく流れとなっていました。自分たちで植え、自分たちで刈った稲の束を、すがすがしい表情で運ぶ小学生たち。自然のものに触れて生き生きとした様子に、都会の中にある田んぼの価値を改めて感じさせられました。
稲刈りが開始して30分ほどで、ほとんどの稲は刈りつくされました。児童たちの順番も一周し最後の10株ほどを残したところで、先生にバトンタッチ。最後は先生が稲刈りの締めくくりを担い、鎌を振ることになりました。ラスト一株を刈り終えた時には、生徒たちから拍手が。先生と児童たちが普段から仲良く一緒に活動していることがわかるシーンでした。
この日の作業は稲刈りだけで終わりではありません。稲刈り後には、束ねた稲を棒に吊るし、日光と風を浴びさせて自然乾燥させる「稲架(はざ)かけ」という行程へと進みます。
しっかり安定させないとせっかく棒に吊るしても、すぐに落ちてしまいます。「根元の方からハの字に開いて、棒にグッと差し込むと落ちにくいですよ」というスタッフの方の説明を聞いて、早速自分でやってみる児童たち。
この作業自体は稲刈りよりもやることが少なく、すぐに全員分が完了しました。とはいえ、ここまで自分の体で行ってこそ、良い体験になったのではないでしょうか。1〜2週間ほど乾燥させたあとは、脱穀・籾すり・精米の行程を経て、一年のプロジェクトが完結します。
天候にも恵まれ、元気いっぱいの児童たちの体験は無事に終了。先頭に立って児童を引っ張ってくれた八谷さんに、感想をお聞きしました。
ーーーこれで米作りを一連の流れで児童たちに体験してもらえたと思いますが、いかがでしたか?
3年目にしてやっとここまでできたので、感無量ですね。田植えも稲刈りも両方体験してもらうことで、米作りへのより深い理解につながったのではないかと感じています。阪本小学校では、座学として米作りを教えてくれているのですが、こういった実際の体験を通して、より実践的な知識として生徒たちの中に残っていけば嬉しいですね。
生徒も先生もスタッフも、みんなの達成感に満ち溢れた表情が印象的な稲刈り体験となりました。数名の生徒たちにも感想を聞きましたが、「楽しくて、すぐ終わっちゃった」「田植えよりも簡単だったよ!」と、満足した笑顔で返されました。
都会のビルの屋上で米作りと聞いても、あまりピンとこない方もいるかもしれませんが、児童たちの様子を見ていると、他にはない価値を生み出していることは一目瞭然です。来年以降の本プロジェクトにも、ぜひご注目ください。
・株式会社プレナス
・茅場町あおぞら田んぼプロジェクト
・一般社団法人 Plenus米食文化研究所
・米食文化を次世代へ繋ぐ「茅場町あおぞら田んぼプロジェクト」に参加してきました!
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