イベントレポート

2020.06.11

兜LIVE!かぶかや・ヒューマン#5 「ease」大山恵介さん(パティスリー・シェフパティシエ)

2020年5月末、兜町にパティスリー「ease(イーズ)」がオープンします。シェフパティシエの大山恵介さんは、フランス各地のレストランや国内の有名店で経験を積んだ実力者。百貨店の催事に出店すれば大好評、雑誌にも取り上げられるなど、知る人ぞ知る有名パティシエです。開店準備中の甘い香りの店内で、お話をうかがいました。


「面白い!」から始まった、菓子職人の道

――大山さんはじめまして!シックなグリーンで素敵な空間ですね!外国のお店みたいです。


 


ありがとうございます。グリーンは私が好きな色なんですよ。


 

――早速ですが、大山さんがパティシエになった経緯を教えてください。
小さい頃から料理が好きで、家でもよくつくっていました。高校卒業後の進路を考えたときに、「サラリーマンよりは手に職を」と色々な料理学校に体験入学に行ったのですが、その中で「面白いな!自分に合ってそうだな!」と思ったのが菓子専門だったんです。専門卒業後は、京橋の「イデミスギノ」に就職し、デザートだけでなく前菜も担当しました。


――その後、フランスに渡られたそうですね。どんなきっかけがあったのですか?
「イデミスギノ」を辞めたとき、他に働きたいと思える店が無かったんです。知人に相談したら、フランスから帰国中のシェフを紹介してくれて、その方が参加するフェアを手伝うことになったんですね。一緒に働く中で「フランスに来なよ」と声をかけていただいたことがきっかけで、アルザス地方のオーベルジュで働くことになりました。


ちなみに、同時期に近所にオープンするビストロ「Neki」のシェフ・西恭平さんは、当時の同僚なんです。


 

――昔のお仲間が同時期にお店を出すなんて、心強いですね!大山さんがパティシエとして大切にしていることやポリシーはありますか?
これまでは、お店のカラーに合ったお菓子をつくることを念頭に置きつつ、他の人がやらないような組み合わせや見た目も追求して、他と違いを出すように意識していました。


最近は、イチゴのショートケーキにわさびを入れてみました。と言っても、わさび味にしたかったわけではなく、味も一切辛くないんです(笑)。フレッシュな本わさびって、ハーブのように香りが良いのですが、それをすりおろしたものを混ぜて香りをクリームに移すと、清涼感が加わって、クリームがミルキーになるんです。クリーム本来の良さが引き立ちますし、イチゴとも相性が良いんですよ。


 

先祖に呼ばれた?日本橋はルーツの地

――今回独立を決意したきっかけを教えてください。
独立願望は、専門学校時代からずっと持っていました。直近在籍していた「シンシア」はレストランなのですが、私はケーキ屋がやりたかったんですね。年齢のことを考えたら、早めに独立したほうが良いだろうと考えていたんです。


easeは「株式会社eat creator(※)」という会社に所属しているんですが、そこの社員が私の友人なんですね。当時たまたま彼に独立を考えている話をしたら、「じゃあ、うちでやらない?」と誘ってくれて。こうして、正式に独立することになりました。

(※)株式会社eat creator:食・フードホスピタリティ分野のイノベーション及びインキュベーション事業を行う法人である。


 

――独立開店の場所に、なぜ兜町を選んだのですか?
もともと京橋で勤めていたこともあり、最初は日本橋で物件を探していたんですが、たまたまこちらの物件を紹介していただいて。兜町の再開発の話も魅力的で、ここに決めました。


それと……これは個人的な話なのですが、昔私の先祖が日本橋で小田原屋という有名な漬物店を営んでいたそうなんです。「このあたりにルーツがあるなら、私もここでやろう!」と思ったことも、理由のひとつです(笑)。


――ええっ!遺伝子レベルで日本橋に縁があるとは、ビックリです!ご先祖様も喜んでいますね(笑)。店名「ease」の由来はなんですか?
“楽”を意味する英語“ease”です。easyの名詞ですね。ラフな気持ちで、気楽に来て欲しいという気持ちを込めて命名しました。

 


――どのようなお客様を想定していますか?
兜町界隈のビジネスマン、今人口が増えている馬喰町方面の住人の方々ですね。日本橋はアクセスも良いので、SNSなどを見て遠方から来てくださる方がいたら嬉しいです。若い方からシニアの方まで、幅広い年齢層を想定したメニューを用意しています。肩肘張らずに、気軽に来ていただければ嬉しいですね。


驚きの組み合わせで素材を引き立てる

――メニューはどのようなものがあるのでしょうか。
テイクアウトメニューは、ショートケーキやシュークリームをはじめ、ちょっと変わった食材を組み合わせたムース、産直のフルーツを使ったタルトを考えています。イートインスペースも設けているので、別途イートインメニューとして、皿盛りのモンブランやパフェなども予定しています。夏はかき氷も提供する予定です。


 

特に召し上がっていただきたいのは、ショートケーキです。easeでは、いわゆる“イチゴのショートケーキ”といった一般的なものではなく、先ほどお話ししたわさび入りのものや、玉露入りのものをご用意する予定です。中に入れる旬のフルーツによって組み合わせが変わるので、その時期に合ったものをご提供します。


焼き菓子も、バラ売りから箱入りまであります。贈答用のほか、ビジネス用のパッケージもご用意しているので、仕事の手土産にもオススメです。




あとは、クロワッサンやフォカッチャなどのパンも販売します。エスプレッソマシーンを入れたので、パンとコーヒーのセットも展開する予定です。ランチに利用していただけたら嬉しいですね。


――それは近隣のサラリーマンには朗報ですね!メニュー考案の際に大切にしていることはありますか?


 

easeのケーキを食べた後は幸せを感じてもらいたいので、「食べた後にどう感じるか」を大事に考えています。それはメニューだけでなく、店のしつらえ、ケーキの並び方、スタッフのサービス、パッケージのデザインも関係してくると思っています。


自宅でケーキを食べようと箱を開けたら、ガチガチに入れられていて取り出しにくかったり、取り出すときに崩れてしまったりした経験ってありませんか?easeではそのようなことが無いように、箱への入れ方や取り出すときの動きまで考えています。プラスの工夫をするというよりは、マイナス要素を感じさせないように意識していますね。


 

パッケージは、デザイナーさんにデザインしてもらいました。素材感を大事に考えているので、普通の紙ではなく、ザラザラした手触りのクラフト紙を採用しています。



 

このように、来店時から食後までのすべてをトータルコーディネートするつもりで、メニューを考えています。


――そこまでこだわっているんですね!材料の選定基準や産地にも、こだわりはありますか?
良いものを良い時に買って、すぐに使います。自分で食べてみて納得したもの、旬の美味しいものしか使わないですね。食材は、全国の農家、渋谷のチーズ店などから購入する予定です。


 

外に出て発信するパティシエを目指す

――最後に、これからの目標を教えてください。
もちろん、パティシエとしてこの店でお菓子をつくり続けていきますが、その他にも外で講習会を開催したり、外部のメニューをプロデュースしたりしたいですね。昔はそういう活動を毛嫌いしていて、「料理人は店にいるもんだ!」と思っていたんですけれど(笑)今は自分の考えやお店の在り方、パティシエの働き方を、どんどん発信していきたいと思っています。


今このあたりは金融系や年長のビジネスマンが多いですが、これからはもっと若い人たちに入ってきて欲しいですね。IT系など他のジャンルの方も入ってきて、街がさらに賑わっていくと良いですよね。



取材を終えて

「ease」のシェフパティシエ、大山さんにお話をうかがいました。いかがでしたか?一見クールな印象の大山さんは、情熱と思慮深さにあふれた熱い職人さんでした。皆さんも是非、easeな気持ちで訪れてみてくださいね。大山さん、開店前のお忙しい時期にありがとうございました!


――――――
大山恵介
1986年12月、埼玉県生まれ。高校卒業後、日本菓子専門学校にて和洋菓子を専攻。京橋「イデミスギノ」、都内のレストランで経験を積んだのち渡仏し、フランス各地のレストランでデザートと料理を学ぶ。帰国後、銀座「アルジェントASO」、新橋「レストランラフィネス」、武蔵小杉「パティスト」などの有名レストランでシェフやパティシエを経験、千駄ヶ谷「シンシア」のシェフパティシエを3年間務める。2020年5月にeaseをオープン。プライベートでは3児の父で、休日はお子さんと遊んで過ごす。


ease
住所:東京都中央区日本橋兜町9-1 
TEL:03‐6231‐1681
営業時間:10:00‐20:00

予約サイト お客様同士の濃厚接触を避けるため、当面の間、時間ごとの入店人数制限を設けさせていただきます。

※最新情報や詳細はSNSでチェックしてください。
イートインスぺース有り(15席)


Instagram

大山さんのご友人、ビストロ「Neki」西恭平さんのインタビューはこちら


(ライター:安藤小百合


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